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この項目では、小説について説明しています。その他の用法については「ウォリアーズ」をご覧ください。 |
『ウォーリアーズ』(Warriors)は、エリン・ハンターによるファンタジー小説、およびそのシリーズ名。猫の世界を舞台に壮大な大河ドラマを描いている。全米で100万部を突破しており、現在もシリーズは続いている。日本語版は第4期シリーズまで刊行されている。(2020年3月現在)
作品解説
ある森を舞台に猫たちの生活を描く。森には4つの部族があり、それぞれ、サンダー族、リヴァー族、シャドウ族、ウィンド族とよばれている。また、スター族という先祖の猫や死んだ猫で構成されている部族もある。ほとんどのウォーリアーズの巻ではサンダー族の猫が主人公である。第1期シリーズはサンダー族のファイヤスターが主人公だったが、第2期シリーズはブランブルクローを初めとする複数の猫が主人公となっている。第3期シリーズはジェイフェザー、ホリーリーフ、ライオンブレイズ、第4期シリーズはジェイフェザー、ライオンブレイズ、ダヴウィング、アイヴィープールとなっている。
日本語版第1期シリーズは2006年11月から2007年11月にかけて刊行。日本語版第2期シリーズは2008年11月から2010年10月にかけて刊行。日本語版第3期シリーズは2011年10月から2014年6月にかけて刊行。日本語版第4期シリーズは2016年1月から2020年2月にかけて刊行。
ストーリー
第1期
飼い猫のラスティーは、自分の中に野生への憧れがあることを感じていた。そしてある日、ついに森の中へと入っていき野生の猫と戦う。その様子を見ていた戦士でサンダー族の長、ブルースターは自分たちの部族へラスティーを誘う。はれて野生猫になったラスティーはファイヤポーという名前になり、見習い猫として成長していく。だが、森の中にはあまりにも多くの波乱が待ち受けていた……。
第2期
各部族のスター族に選ばれし猫四匹にお告げが下る。そして彼らはお告げに従って旅に出る。その頃、人間たちによる森の破壊で満月の日に大集会が行われている四本木も切られ、猫たちは危険な立場に…。果たしてスター族に選ばれし猫たちはスター族のお告げに従い新しい住処を見つけられるのか……。
第3期
ファイヤスターがスター族から「特別な猫が三匹現れる。ファイヤスターと血の繋がった者の子孫、星の力をもつ三匹がこの世に生まれる。」というお告げを受けた。スター族よりも強い力を持つとみなされた三匹が生まれてきたが、思いもしない展開になる……。
第4期
族長ファイヤスターの血を継ぐ雌猫、ダヴポーは自分のなかに宿る特別な力に気づきはじめる。だが、湖の周りに住む部族猫はしだいに得体の知れない闇に覆われていくことになる。それに加え、ダヴポーの姉アイヴィーポーに悪の影が忍び寄る。さらに謎が謎を呼び、誰もが予期しない波乱の幕開けとなった……。
作品リスト
第1期
第2期
第3期
第4期
第5期
第6期
第7期
第8期
ウォーリアーズ 第8期 (英語: Warriors: A Starless Clan)
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タイトル (英語)
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タイトル (日本語)
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発行日 (英語)
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発行日 (日本語)
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River
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2022年4月5日
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Sky
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2022年11月1日
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Shadow
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2023年4月4日
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Thunder
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2023年11月7日
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Wind
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2024年4月2日
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用語
身分
- 族長
- 一族の長。族長になると、スター族から9つの命を授かり、名前にスターが付く。
- 一族を取り仕切る他、他の部族との話し合いもしたりする。大集会で代表としてグレートロック(グレートオーク)に乗り近況報告をし合う。
- 副長
- 族長の補佐。族長から任命される。族長が役目を終えたときには族長になる。
- 最低1匹の見習いの指導をしていない限り、なることはできない。
- 戦士
- 一族に忠実に仕える戦士。一族の掟をしっかり守らなくてはいけない。
- ある程度経験を積むと、族長から見習いの指導を任せられる。
- 見習い
- およそ6ヶ月から、経験を積んだ戦士に指導してもらう。
- 指導者の戦士から、戦士の掟や、獲物の狩り方、戦い方等を学ぶ。
- また、長老たちのマダニ取りや世話を任せられることがある。
- 看護猫
- 戦士猫とは違い、見習いのころから先輩の看護猫から指導を受け、看護猫になる。
- また、自分で勉強して看護猫になる場合もある。
- スター族との特別なつながりがあり、スター族からお告げを受けることができる。
- 病気や怪我の治療を行う。
- 看護猫は看護部屋という専用の部屋を持ちそこにしまわれた薬草を使い治療を行う。
- 子供(恋人)を持ってはいけない。(看護猫の仕事に差し支えるため)
- もともと第一期では看護猫はよその部族の縄張りを通ってはいけないとなっていた。しかし第二期で変わった猫たちのなわばりに住み移った頃からは必要な際はよその部族のなわばりを通っても良いと決められた。
- 母猫
- 子猫を産み、見習い猫になるまでの間(およそ6ヶ月間)育てる。
- 子猫が見習い猫になったと同時に戦士猫へと復帰する。
- 子猫
- 6ヶ月間保育部屋で暮らし、母猫の世話になる。
- その間、キャンプの外に出てはいけない。
- 長老猫
- 戦士を引退した猫。
- 仕事は無いが、猫が多数死んだ場合に埋葬の仕事を手伝うこともある。
- また、自分たちの世話をしにきてくれる見習い猫に昔話や物語などを聞かせることもある。
- 単独猫・野良猫、浮浪猫
- 部族に属さず特定の縄張りも持たないが、とても凶暴な場合がある。
- 飼い猫
- 一般的に〈二本足〉に飼われている猫。〈二本足〉に餌をもらっている猫も含める。ただし、〈二本足〉に飼われていない特殊な猫もいる。
戦士の掟
- 自分の一族を守る。命に代えてでも守ること。別の部族の猫と友情関係を持つことはできるが、自分の部族への忠誠心を変えないこと。 いずれ部族同士で戦うことがあるため。
- 他の一族の縄張りに侵入したり、狩りをしたりしないこと。
- 長老と子猫が、見習いや戦士たちよりも先に食事をすること。特別な許しがない限り、見習いたちは長老に獲物を運ぶ前に食事をしてはいけない。
- 獲物を殺すのは食料だけのため。それ以外の理由で獲物を殺してはいけない。スター族にその獲物の命への感謝の意を届けること。
- 子猫は6ヶ月になったら見習いとなって修行を開始すること。
- 新しく戦士に任命された者は、戦士名を授かり、儀式として、一晩寝ずの番をすること。
- 最低1匹の見習いの指導をしていない限り、副長になることはできない。
- 副長は、族長が死んだ、あるいは引退した時、新しく族長になる。
- 族長は、副長が死んだ、あるいは引退した時、新しい副長の選択を真夜中になる前にすますこと。
- 満月の夜は、4つの部族が一斉に集まり、休戦となる。戦いは許されない。あくまで平和的に行うこと。
- なわばりの境目は毎日しっかりパトロールし、マーキングをすること。侵入してきた猫がいれば戦って追い払うこと。
- 戦士なら、苦しんでいたり危険に陥っている子猫を見て見ぬ振りをしてはいけない。ほかの部族の子猫でも同じく。
- 正しい戦士は相手を殺さずに戦いに勝つ。相手が掟を破る、または自分を守るとき、やむをえない時以外相手を殺してはいけない。
その他
- 二本足、直立歩行さん、毛なし
- 人間のこと。
- 怪物
- 自動車のこと。
- グルーミング
- 一族の猫が必ずもつ、毛づくろいをしあったり一日の報告をしあったりする時間。正午を過ぎたばかりの日中で一番暑いときに行う。一族の絆を深めるためのしきたり。
外部リンク