アンバサダー(Ambassador)とは、世界各国にあるディズニーパークで、キャストから選出される親善大使のことである。
経緯
1965年に、アメリカ・カリフォルニア州の「ディズニーランド」で初めてアンバサダーが誕生した。当時のウォルト・ディズニーは多忙の日々を極めていたため、ウォルトの名代として公式行事に出席したり、講演で「ディズニーランド」を紹介したり、「ディズニーランド」を訪れる特別なゲスト(来園客)を案内したりする役割を務める人物が必要となった。そこで彼は、「ディズニーランド」のキャスト(従業員)の中から適格な人物を選び、その活動を委ねたのであった。
以来50年以上経った現在でも、世界各国のディズニーパークで、キャストの中からアンバサダーが選ばれ、多方面にわたる活動を通して、世界中の人々にディズニーの夢を届けている。
日本でのアンバサダー
東京ディズニーリゾート(TDR)では、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーをはじめとするTDR全体を代表するアンバサダーとして「東京ディズニーリゾート・アンバサダー」を選んでいる。毎年1月1日から12月31日までの1年間、TDRのキャストを代表する親善大使として活動している。毎年新年の1月1日には、東京ディズニーランドのショーベース、東京ディズニーシーのウォーターフロントパークにて就任式が行われる。以前は同リゾートを経営・運営するオリエンタルランド(OLC)の従業員(正社員・契約社員・準社員の種別は問わない。契約社員・準社員が就任した場合は在任期間中、特別な雇用契約を結ぶ)である必要があったが、現在はOLCが分社化されたため、OLCグループ各社に所属するキャストが対象となっている[1]。
なお、2008年は、東京ディズニーランドが開園25周年を迎えるという節目の年であり、東京ディズニーリゾート25thアニバーサリーが開催されることから、日本では初の「チーム制(2名)」となった。
2015年からは、それまで1年制だった任期が2年制へと変更された。
2024年-2025年は、2人となった[2]。
選出方法
6月から7月の期間に応募を受け付け、候補者を絞り込み(面接・論文)、9月もしくは10月に行われる「アンバサダー候補者発表セレモニー」で最終候補者が決定する。最終候補者は、現在の配属部署からOLCのアンバサダー担当部署に異動した上で、3か月間に渡る国内・海外での研修を受けた後、翌年1月1日に行われる就任式で、正式に徽章「アンバサダー・ピン」が引き継がれる。ちなみに、この就任式では、前任のアンバサダーは和服を、新任のアンバサダーはアンバサダーのコスチュームを、それぞれ着用して臨むのが慣例となっている。
募集告知では「自薦他薦・性別不問」とされているが、海外のパークで多くの男性アンバサダーが誕生しているのに対し、過去選出されたアンバサダー全員が女性である。また海外のディズニーパークが以前から「複数アンバサダーによるチーム制」を導入しているのに対し、日本は2008年に最初で最後のチーム制になった。
主な活動内容
テレビ・ラジオへの出演などによる東京ディズニーリゾートの紹介(広報活動)、児童福祉施設や病院の訪問(福祉活動)、表敬訪問・地域活動への参加・東京ディズニーリゾートを訪れる内外要人の案内(親善活動)、キャスト向けに行われるイベントでの司会やプレゼンターとしての参加(キャスト・コミュニケーション活動)があげられる。
歴代のアンバサダー
1983年から1999年までは「東京ディズニーランド・アンバサダー」、2000年からは「東京ディズニーリゾート・アンバサダー」。氏名は就任当時、所属部署は応募時のもの、敬称略。なお、歴代のアンバサダーの写真(就任当時)は、OLC本社内に整然と飾られている他、バックステージ内にあるキャストの福利厚生施設「キャスト・アクティビティーズ・センター」でも見る事が出来る。
脚注
外部リンク