アラバン・レザイ(ペルシア語: ارغوان رضائی , Aravane Rezaï, 1987年3月14日 - )は、フランス・サン=テティエンヌ出身の女子プロテニス選手。これまでにWTAツアーでシングルス4勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス15位、ダブルス118位。身長165cm、体重62kgのやや小柄な体格で、ハードコートを最も得意にするベースライン・プレーヤー。日本語では「アラバン・レゼー」の表記も多く見られる。
来歴
レザイは父親が自動車整備士、母親は理学療法士というイラン系の家庭に生まれ、8歳からテニスを始めた。Aravaneという名は、『スミレの花』を意味するペルシャ語である。彼女は宇宙物理学にも深い関心を持ち、「テニス選手にならなかったら、宇宙物理学者になりたかった。選手引退後はこの道を進みたい」と話しているという。2003年から女子ツアー下部大会を回り始め、2005年にプロ入り。同年の全仏オープンにて、地元フランスからの主催者推薦(ワイルドカード)を得て本戦にデビューし、マリア・シャラポワとの2回戦に進出した。2006年の全仏オープンでは予選3試合を勝ち抜き、本戦3回戦でニコル・バイディソバ(チェコ)に 1-6, 7-6, 0-6 で敗退する。全米オープンでは本戦直接出場選手として、エレーナ・デメンチェワ(ロシア)との4回戦まで勝ち進んだ。
それからは2007年ウィンブルドンと2008年全豪オープンで3回戦進出があったが、なかなか目立った結果を出せない時期が続いた。ようやく2009年5月、全仏オープン最後の前哨戦であるフランス・ストラスブール大会の決勝戦で、レザイはルーシー・ハラデツカ(チェコ)を 7-6, 6-1 で破ってツアー初優勝を決めた。全仏オープン1回戦の相手は、前人未到の4大大会シングルス「60大会」連続出場に到達した日本の杉山愛に決まり、レザイは杉山を 6-3, 6-2 のストレートで圧倒した。3回戦では予選から勝ち上がったポルトガルの16歳、ミシェル・ラシェ・デ・ブリトを 7-6, 6-2 で退け、初の4回戦進出を決める。地元フランス人の女子シード選手だったアメリ・モレスモ、マリオン・バルトリ、アリーゼ・コルネが次々と早期敗退してゆく中で、レザイとビルジニ・ラザノの2人が4回戦まで勝ち残った。レザイは4回戦で第1シードのディナラ・サフィナ(ロシア)に 1-6, 0-6 で完敗したが、この大会で2006年全米オープン以来のベスト16入りを果たした。11月に新設されたコモンウェルス・バンク・トーナメント・オブ・チャンピオンズでレザイは決勝でマリオン・バルトリの途中棄権により2勝目を挙げ、大会初代優勝者になった。
2010年のマドリード・マスターズでは、ビーナス・ウィリアムズを 6–2, 7–5 で破ってツアー3勝目を挙げた。ボースタード大会でヒセラ・ドゥルコ(アルゼンチン)を 6–3, 4–6, 6–4 で破りツアー4勝目を挙げた。10月に自己最高ランキングの15位を記録している。
2011年はダラス大会で準優勝したものの、4大大会は全て初戦で敗退し、ランキングを大幅に落としている。近年はランキングが下がり、女子ツアー下部大会でプレーしている。
WTAツアー決勝進出結果
シングルス: 7回 (4勝3敗)
4大大会シングルス成績
- 略語の説明
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W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
外部リンク