おおぐま座β星 は、おおぐま座 の恒星 で2等星。北斗七星 を形成する恒星の1つでもある。
概要
北斗七星ではポラリス (現在の北極星 )に近いほうから見て2番目にある。α星 とともに指極星として用いられる。この星とα星とを結んだ線分をα星の方向へ伸ばすと北極星 へ、β星の方向へ伸ばすとレグルス へと導かれる[ 8] 。
北斗七星の星々はティコ・ブラーエ の星表では全て同じ2等星とされており、この星表に従ったヨハン・バイエル は北極星に近い順に符号を付けた。そのため、β星ではあるが現在では5番目の明るさとなっている[ 6] 。
フォーマルハウト やベガ と同様に、加熱された宇宙塵が円盤状の覆いから赤外線を放射している[ 6] 。この星から土星軌道くらいの距離に太陽系 で発見されるのと同様の数100K の宇宙塵の帯が発見されている[ 6] 。
α星とη星以外の北斗七星の星はおおぐま座運動星団 に属しており、互いに近い距離に位置している[ 6] 。惑星 の存在は確かめられていないが、もし惑星があれば、γ星、δ星、ε星、ζ星がそれぞれ0等級以上に明るい星に見えるとされる[ 6] 。
名称
Beta Ursae Majoris, β UMa。固有名メラク [ 2] (Merak [ 3] [ 4] )はアラビア語 で「大熊の腰」を意味する marāqq al-dubb al-akbar に由来している。アンドロメダ座β星 の『ミラク』と語源は同じ。2016年6月30日に国際天文学連合 の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Merak をおおぐま座β星の固有名として正式に承認した[ 4] 。
また、中国名は『史記 』「天官書」など正史の天文志では天璇 (てんせん)、唐 の密教 教典『仏説北斗七星延命経』では巨門 (こもん)である。
画像
Sydney Hallによる、おおぐま座の星を表現した図。
脚注
注釈
^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
出典
関連項目