おおぐま座α星は、おおぐま座の恒星で2等星。北斗七星を形作る恒星の1つでもある。
特徴
β星とともに指極星として用いられる。この星とβ星とを結んだ線分をα星の方向へ伸ばすと北極星へ、β星の方向へ伸ばすとレグルスへと導かれる[5]。
4つの星からなる連星系で、黄色巨星で2等星のA星と白色の5等星のB星とは23au離れた距離を44年かけて周回している[5]。また、その400倍離れたところにもう一つの伴星があり、これもまた連星系を成している[5]。
北斗七星の7つの星のうち、η星とこの星以外の5つの星はおおぐま座運動星団に属している[5]。
名称
学名はα Ursae Majoris(略称はα UMa)。固有名ドゥベー[2] (Dubhe[3][4]、ドゥーベ[9]とも表記される)はアラビア語で「熊」を意味する al-dubb(اَلدُّبّ, 実際の発音:ʾad-dubb, アッ=ドゥッブ)[10][11]に由来している[3]。古くは edubh と綴られたものが、e が語頭から語尾に移動してしまい、dubhe となったとされる[3]。2016年6月30日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Dubhe をおおぐま座α星Aの固有名として正式に承認した[4]。
中国における呼称は、『史記』「天官書」など正史の天文志では天枢[2]、唐の密教教典『仏説北斗七星延命経』では貪狼(どんろう)である。
脚注
注釈
- ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
- ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
出典
関連項目