潮見 佳男(しおみ よしお、1959年〈昭和34年〉3月28日 - 2022年〈令和4年〉8月19日[1])は、日本の法学者。専門は民法。学位は、博士(法学)[2]。京都大学大学院法学研究科教授。旧司法試験第二次試験考査委員(民法)。愛媛県西条市出身。北川善太郎門下。
経歴
学説
債権総論の体系について、請求権を中心に把握してきた従来の伝統的立場を、契約その他の債権発生原因と切り離された意味のないものであると批判した上で、請求権は一つの手段に過ぎず、債権債務関係が設定された本来の目的である債権者の利益を中心に債権総論を構築し直すべきとして「債権総論についてのパラダイム転換」を主張している。師である北川の『契約責任の研究』(有斐閣、1963年)に触発されつつも、これをさらに深化させ、ドイツ法由来の解釈によって導かれる従来の伝統的ドグマをことごとく否定した上で、さらに安全配慮義務論や履行障害論など近年における債権総論の新たな理論展開の成果をすべて体系的に取り込もうとする試みといえる[6]。
著作
単著
編集
編著
共著
共編
編集代表
共訳
監修
監訳
- オーレ・ランドー、ヒュー・ビール 編、潮見佳男・中田邦博・松岡久和 訳『ヨーロッパ契約法原則』 1-2巻、法律文化社、2006年12月。ISBN 9784589029744。
- オーレ・ランドー, エリック・クライフ, アンドレ・プリュム, ラインハルト・ツィンマーマン 編、潮見佳男・中田邦博・松岡久和 訳『ヨーロッパ契約法原則』 3巻、法律文化社、2008年10月。ISBN 9784589031235。
- クリスティアン・フォン・バール, エリック・クライブ, ハンス・シュルテ-ネルケ, ヒュー・ビール, ジョニー・ヘレ, ジェローム・ユエ, マティアス・シュトルメ, シュテファン・スワン, ポール・バルール, アンナ・ヴェネツィアーノ, フリデリィク・ツォル 編、窪田充見・潮見佳男・中田邦博・松岡久和・山本敬三・吉永一行 訳『ヨーロッパ私法の原則・定義・モデル準則 共通参照枠草案〈DCFR〉』法律文化社、2013年11月。ISBN 9784589035417。
脚注
外部リンク