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日本イスラム協会とは異なります。 |
宗教法人日本ムスリム協会(英語: Japan Muslim Association ; JMA)は、日本最初のムスリムの信徒団体である[3]。1952年に47名のメンバーによって設立され、1968年6月に宗教法人として認可された[3][5]。
「少数派のムスリムが日本社会と協調しながら、イスラームの教義を実践していく道筋をつくること」を目的としている[3]。
歴史
日本ムスリム協会は、1952年に戦時中にアジア各国で情報収取などに従事していた47名の日本人ムスリムや学者によって結成された「イスラーム友の会」を前身とする[7]。1953年には現在の名称である日本ムスリム協会に改称した。1957年からはエジプトのアズハル大学などのイスラーム圏の大学へムスリムを送り、1959年には協会機関紙である『イスラームの声』が発行された。
1968年に協会は宗教法人として登録された。この時代の会員数は『イスラームの声』によると約60名である。1961年にはムスリム留学生を中心として「ムスリム学生協会」が発足し、また、1963年には学術団体として「日本イスラーム協会」が発足した。
協会は2009年に東京都の在日クウェート大使館で開かれたイフタール(断食打破夕食会)に招かれ、その中でクウェートによる協会への支援を絶賛した[9]。また、2018年にはトルコの国際協力調整庁が日本で初めて主催したイフタールに会長である徳増公明が参加した[10]。
協会は2015年、名古屋モスクが日本のマスメディアに対して行った、ISILを「イスラム国」と呼称して報道していることについての名称変更要望に、国内の他のイスラーム組織やモスクと共に参加した[11]。
2020年、COVID-19の流行を受けて、協会はイスラミックセンタージャパンや北海道イスラミックソサエティーなど30以上のイスラーム組織・団体と共同でラマダンの集会を回避し、イマームはムスリムのためのオンライン教室を開くように声明を出した[12]。2024年にサウジアラビアのキング・ファイサル国際賞イスラーム奉仕部門を受賞。
活動
出版
クルアーン、タフスィールほかの書籍を各種出版しているが、送料負担の上で問い合わせると入手可能である。
ムスリム向け霊園の運営
協会は1963年、地元の仏教寺院である文殊院の土地を購入し[13]、1969年、山梨県の認可を受けて9区画2400坪に及ぶ日本初のムスリム専用墓地を塩山市に設立し、現在までこれを運営している。2000年には国内のムスリム増加を受けて埋葬区画を増設した。当初、この霊園は「世界各国のムスリムのための霊園」として開設されたが、協会は「日本人ムスリムのための霊園」と名目を変更した。
ハラール認証
協会は、国際的なハラール認証機関であるマレーシアのマレーシア・イスラム開発庁(英語版)とインドネシアのウラマー評議会食料・薬品・化粧品検査機関(インドネシア語版) (JAKIM) 、シンガポールのウラマー評議会から認証されており[17]、このうちインドネシアのウラマー評議会が認証している食品部門の国内のハラール認証機関は2014年時点で日本ムスリム協会のみである[注釈 1]。
また、協会は、京都市の地元ハラール認証機関である京都ハラール協議会と提携している[19]。
歴代会長
- 初代会長 サディーク・今泉義雄 1953年‐1960年
- 二代会長 ウマル・三田了一 1960年-1962年
- 三代会長 アブドルカリーム・斎藤積平 1962年‐1971年
- 四代会長 アブーバクル・森本武夫 1971年‐1974年
- 五代会長 アブドルムニール・渡辺正治 1974年‐1977年
- 六代会長 オマル・五百旗頭陽二郎 1977年‐1984年
- 七代会長 アブドルサラーム・有見次郎 1984年‐1986年
- 八代会長 ズベイル・鈴木珀郎 1986年‐1990年
- 九代会長 ハーリド樋口美作 1990年-2003年[20]
- 十代会長 アミーン徳増公明 2003年-2021年
- 十一代会長 ヤヒヤ遠藤利夫 2021年‐現在[3]
脚注
注釈
- ^ 牛肉部門においては福岡モスクを運営しているイスラム文化センター九州を認証している。また、JAKIMは協会の他に日本ハラール協会も認証している。
出典
参考文献
書籍
論文
外部リンク