住吉神社(すみよしじんじゃ)は、奈良県奈良市勝南院町(しょうなみちょう)にある神社。
歴史
元興寺の一院であった仙光院が衰えたのち、勝南院が建立されたが[1]、その勝南院内に古くから鎮座していたという[2]。宝徳2年(1450年)、元興寺と興福寺の争いを起因[1]とする火難に会い、その跡は人家で占められるようになった[2]。そのため、現在地に住吉大神を祀る祠を建て、町名を勝南院町とし、町内の安全や商売繁盛を祈願するようになったという[2]。
一説に、当社にあった古井戸において、毎年3月3日に潮波が湧き出したことより、その井戸を「汐浪井」と呼ぶようになり、それが転じて「勝南院」と呼ぶようになったともいう[1]。
例祭は7月31日、御霊神社宮司が執り行う[2]。
祭神
このように一殿二座となっているのは、寛政5年(1793年)の『平城坊目考』に記されているため、かなり古い頃からの形と考えられている[2][脚注 1]。
脚注
- ^ 現地案内掲示板によると、かつては住吉大神のみが祀られ、蔵王権現は、明治末期より大正初期に、何者かにより密かに合祀されたとあり、奈良市史の記録と矛盾している。
出典
参考文献
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- 奈良市史編集審議会編『奈良市史 社寺編』、吉川弘文館、1985
- 同社境内掲示案内板