上野 季夫(うえの すえお、1911年(明治44年)2月26日 - 2011年(平成23年)10月19日)は、日本の物理学者(理学博士)。専門は天体物理学で、輻射輸達方程式の厳密解法における、世界的権威を成し遂げた。京都大学名誉教授、金沢工業大学名誉教授。東京府東京市(現在の東京都区部)出身。
経歴
1911年(明治44年)、東京市生まれ。京都帝国大学理学部宇宙物理学科へ進学、1937年(昭和12年)に卒業。在学中は同じ物理学者の荒木俊馬に師事。その後、7年間技術将校として陸軍に従事(1945年(昭和20年)陸軍少佐)し、1946年(昭和21年)京都大学理学部宇宙物理学教室に復帰[1]。
教室復帰後、理学部講師、助教授を経て、1959年(昭和34年)から京都大学理学部教授(天体物理学担当)。教え子には向井苑生らがいる。1971年(昭和46年)に京都大学を退官、南カリフォルニア大学文理学部客員教授、電子工学部教授を務めた。1973年(昭和48年)に日本へ帰国し、金沢工業大学にて教授・研究部長、1987年(昭和62年)からはKCG情報科学研究所長を務め、1996年(平成8年)にニューヨーク科学アカデミー(英語版)会員に選ばれた[2]。その他、カリフォルニア大学ロサンゼルス校文理学部客員教授、パリ天体物理学研究所・米国航空宇宙局客員研究員等を歴任した[3]。
2011年(平成23年)10月19日、慢性呼吸不全のため100歳で死去[4]。生涯に亘り、400編以上の論文を発表した[5]。
関連項目
脚注