ワルター・ハーリヒ(Walther Harich, 1888年1月30日 - 1931年12月14日)はドイツの文学研究者、小説家、推理作家。
経歴
1888年、モロングで版画店を営む父のもとに生まれる。兵役に就いた後、1909年から1914年までベルリン、ケーニヒスベルク、フライブルクで哲学を学び、フライブルク大学にE.T.A.ホフマンに関する論文を提出して博士号を取得した。第一次世界大戦に従軍。
1915年にチェンバロ奏者のエータ・ハーリヒ=シュナイダーと結婚。1920年よりミュンヘンに住み、トーマス・マンと知り合い、またクラバンド(Klabund)などと交友した。
研究内容・業績
- 研究者としては、E.T.A.ホフマンの研究者として知られる。
- 文学研究の傍ら小説も執筆した。日本においては1934年に"Dorette Lächelt"の翻訳が『妖女ドレッテ』の邦題で『新青年』に掲載され、江戸川乱歩らに高く評価された。
家族・親族
著作
- 1929年 "Die drei um Edith"
- 邦題『妖女エディト』
- 邦題『妖女ドレッテ』(稲木勝彦訳, 『新青年』春季増刊号,1934年/東京創元社[世界推理小説全集],1959年)
- 1939年 "Ursula schwebt vorüber"
参考文献
- 江戸川乱歩「「ドレッテ」に就いて」(『新青年』春季増刊号,1934年)
- 江戸川乱歩「ハアリヒの方向」(『新青年』10月号,1935年)
- いずれも随筆集『蔵の中から』(講談社[江戸川乱歩推理文庫]61,1988年1月)収録。
脚注
外部リンク
関連項目