フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ〜スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!(Friday Night In San Francisco)とは、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、パコ・デ・ルシアという3人のギタリストによる、アコースティック・ギター3本だけの演奏を収録したライブ・アルバム。
解説
スーパー・ギター・トリオについて
日本では、この3人を「スーパー・ギター・トリオ」と呼ぶことも多く、本作も1996年の再発CDまでは「スーパー・ギター・トリオ」名義となっていたが、メンバーは必ずしも同じではない。アル・ディ・メオラの代わりにラリー・コリエルが参加することもあり、本作レコーディングの翌年に行われた来日公演でもラリーが帯同している。しかしその後、ジョン、アル、パコというラインナップでスタジオ・レコーディングも行われ、1996年の再結成でも同じ3人だったので、スーパー・ギター・トリオといえばこの3人を指すのが慣例となっている。余談だが、アル、ラリー・コリエル、ビレリ・ラグレーンの共演を収録したDVD『スーパーギター・トリオ&フレンズ』のアーティスト表記は、日本では「ザ・スーパーギター・トリオ」と、微妙に変えている。
本作について
1980年のジャズ界においては、アコースティック・ギター3本だけのライブ自体が画期的だった。特にアルは、速弾きエレクトリック・ギタリストというイメージが強かったため、所属レコード会社のコロムビア・レコードは、このアイディアに対して非協力的だったということが、1996年6月の記者会見でアルの口から語られている[7]。しかし、既に自分のアルバム『エレガント・ジプシー』でパコと共演し、大きな手応えを得ていたアルは、このアイディアに飛びついた。そして、結果的に本作は大ヒット。1996年の時点で、本作とスタジオ盤『パッション、グレイス&ファイア〜情炎』を合計すると、350万枚売れたと発表されている[7]。
5曲のうち、実際に3人が共演しているのはアル・ディ・メオラ作の「幻想組曲」とジョン・マクラフリン作の「ガーディアン・エンジェル」の2曲だけで、あとは2人ずつのギター・バトルという体裁になっている(詳細は収録曲の項目参照)。また、「ガーディアン・エンジェル」のみライブ録音でなくスタジオ録音で、ニューヨークでレコーディングされた(録音年月日は不明)。
収録曲
Side one
- 地中海の舞踏 (Mediterranean Sundance) / 広い河 (Rio Ancho)(11:33)
- 作曲:アル・ディ・メオラ / パコ・デ・ルシア
- 左チャンネル - パコ・デ・ルシア、右チャンネル - アル・ディ・メオラ
- 黒い森 (Short Tales Of The Black Forest)(8:40)
- 作曲:チック・コリア
- 左チャンネル - ジョン、右チャンネル - アル・ディ・メオラ
Side two
- フレボ (Frevo Rasgado)(7:55)
- 作曲:エグベルト・ジスモンチ
- 左チャンネル - ジョン・マクラフリン、右チャンネル - パコ・デ・ルシア
- 幻想組曲 (Fantasia Suite) (8:50)
- 作曲:アル・ディ・メオラ
- 左チャンネル - パコ・デ・ルシア、中チャンネル - ジョン・マクラフリン、右チャンネル - アル・ディ・メオラ
- ガーディアン・エンジェル (Guardian Angel) (3:59)
- 作曲:ジョン・マクラフリン
- 左チャンネル - パコ・デ・ルシア、中チャンネル - ジョン・マクラフリン、右チャンネル - アル・ディ・メオラ
アルバム参加ミュージシャン
- アル・ディ・メオラ - アコースティック・ギター
- ジョン・マクラフリン - アコースティック・ギター
- パコ・デ・ルシア - フラメンコ・ギター
製作クレジット
- ライブ・レコーディング・エンジニア - レックス・オルソン(Rex Olson)、ティム・ピンチ (Tim Pinch)、トム・ピンチ (Tom Pinch)
- Recorded Live at The Warfield Theatre, San Francisco, California, Friday, December 5, 1980 except "Guardian Angel", recorded and mixed at Minot Sound, White Plains.
- ミキシング・エンジニア - レイ・バービー(Ray Bardani)
- マスタリング・エンジニア - ボブ・ラディック(英語版)
- Mastered at Masterdisk, New York.
- エグゼクティブ・プロデューサー - バリー・マーシャル(Barrie Marshall)、フィリップ・ロベルジュ(Philip Roberge)
- カバー・デザイン - ゲルト・フォンテーヌ(Gerd Fontagne)
- カバー・レタリング - セス・ショウ(Seth Shaw)
- 写真(裏) - ランディー・バチマン(Randy Backman)
- 写真(内部) - ダリル・ピット(Darryl Pitt)
リリース日一覧
参考文献
外部リンク
出典・脚注
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ライヴ・アルバム | |
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コンピレーション・アルバム | |
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コラボレーション・アルバム | |
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関連項目 | |
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