『ファーナス/訣別の朝』(ファーナスけつべつのあさ、Out of the Furnace)は、2013年のアメリカ映画。監督は『クレイジー・ハート』のスコット・クーパー。プロデューサーはリドリー・スコット、レオナルド・ディカプリオ他。
あらすじ
ペンシルベニア州ノース・ブラドックに暮らすラッセル(クリスチャン・ベール)とロドニー(ケイシー・アフレック)のベイズ兄弟。交通事故を起こしたラッセルが収監されているあいだに、ラッセルの恋人だったレナ(ゾーイ・サルダナ)は保安官のウェズリー(フォレスト・ウィテカー)と交際を始め、病身の父は息を引き取る。刑期を終えて出所したラッセルは、レナがウェズリーの子供を身ごもったと告げられる。一方、イラク戦争から帰還したロドニーは、ペティ(ウィレム・デフォー)を慕って、ボクシング賭博の八百長試合に出場するようになっていた。
ある日、ボクシング賭博のことを知ったラッセルに難詰されたロドニーは、元締めのデグロート(ウディ・ハレルソン)に会いに行く。この試合が終われば、まともな職に就くつもりでいた。試合後、ペティは借金を帳消しにするようデグルートに求めたが、その帰り道、ロドニーとペティはデグロートに殺される。
事件のことをウェズリーから聞かされたラッセルは、デグロートへの復讐を誓う。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
- ロドニーの兄。鉄工所で溶接工をしている。
- 麻薬の密売人。ボクシング賭博の元締め。
- ラッセルの弟。イラク戦争の帰還兵で、PTSDに苦しんでいる。
- 保安官。リナの現在の恋人。
- 酒場のオーナー。
- ラッセルの元恋人。
- ラッセルとロドニーの叔父。
発表
2013年、第27回AFI映画祭でプレミア上映された[2]。
製作
ノース・ブラドックは、1875年にアンドリュー・カーネギーがエドガー・トムソン鉄工所を創設し、ピッツバーグの鉄鋼業を支えた町であるが、70年代以降のアメリカ鉄鋼業衰退により多くの製鋼所が閉鎖し、人口は大幅に減少した。監督のスコット・クーパーは、町長のジョン・フェッターマンによる町の復興支援活動にインスパイアされ、この町を映画の舞台にすることを決めた。ストーリーは、ブラッド・インゲルスビーの脚本 「The Low Dweller」(2008)が元になっており、当初はリドリー・スコットが監督、ディカプリオが主演の予定だった。撮影は33日間で行われた[3]。
評価
『IndieWire』のCharlie Schmidlinは本作に「B」の評価を与えた[4]。
関連項目
- アパラチア(アパラチア山脈周辺地域の田舎と都会と産業化された地域)
脚注
外部リンク