『デンマーク王子の行進曲』(デンマークおうじのこうしんきょく、英語: The Prince of Denmark's March)は、イギリスのジェレマイア・クラークが1700年以前に作曲した楽曲。別名を『トランペット・ヴォランタリー』(Trumpet Voluntary)といい、独奏トランペットを使った20世紀以降の編曲によって広く知られる。
現存する最古の楽譜は1700年にロンドンで出版された『A Choice Collection of Ayres for the Harpsichord』という複数の作曲家によるハープシコード曲集で、その中に「クラーク氏作曲デンマーク王子の行進曲、ロンド」(The Prince of Denmark's March, by Mr. Clarke / Round O (= Rondeau))という題で収録されている[1][2]。
リーズのオルガニストであったウィリアム・スパーク (William Spark) は1870年代に『オルガン小曲集』(Short Pieces for the Organ)を出版し、その第7巻の冒頭にこの曲を「パーセル作曲トランペット・ヴォランタリー ニ長調」(Trumpet Voluntary in D major, Henry Purcell)の題で収録した[3]。スパークが見た楽譜がどのようなものであったかは明らかでない[3]。
^ abcdJohnstone, Diack (2001). “Clarke, Jeremiah (i)”. The New Grove Dictionary of Music and Musicians. 5 (2nd ed.). Macmillan Publishers. pp. 916-918. ISBN1561592390