ケナシコルウナルペ

ケナシコルウナルペは、アイヌに伝わる妖怪

概要

名称は木原の姥の意味で、胆振地方や沙流郡での呼称[1]。他にも平原の小母を意味するケナシウナラペ、湿地の小母を意味するニタッウナラベなどの名があるほか[2]天塩地方では山の魔の意味でイワメテイェプとも呼ばれる[1]

樹木の空洞や川岸の柳原などに棲んでいる怪女。ざんばら髪で、黒い顔には目や口が無く、親指のような鼻が付いているのみである[2]。また川岸の柳原などにも棲むといわれたため、そうした場所では人が泊ることを戒められていた[1]

クマを操ることができ、山狩りをする者を熊に襲わせたという。そのため、本来善良な動物であるクマが人を襲うのはこの妖怪の仕業とされていた[1]

伝承

二風谷

沙流郡二風谷部落での話。ある男が山ではぐれた小熊を捕らえ、自宅で檻に入れておいた。夜中になって、檻の前にケナシコルウナルペが現れた。男が見ると、小熊は禿頭の少年に姿を変え、ケナシコルウナルペの手拍子に合わせて踊っていた。そこで男は悪魔払いを行って小熊を殺すと、その死体はリスに姿を変えたという[1]

脚注

  1. ^ a b c d e 知里真志保編訳「えぞおばけ列伝」『アイヌ民譚集』岩波書店岩波文庫〉、1981年、212-215頁。ISBN 978-4-00-320811-3 
  2. ^ a b 村上健司 編『妖怪事典』毎日新聞社、2000年、153頁。ISBN 978-4-620-31428-0 

関連項目

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