エドワード・リア (Edward Lear、1812年 5月12日 - 1888年 1月29日 [ 1] )は、イギリス の画家、ナンセンス詩人 。リメリック 詩(5行脚韻詩)に滑稽な挿絵をつけた作品を発表し、ルイス・キャロル などに影響を与えた。
生涯
リアはロンドン 郊外のホロウェイ に、株式仲買人の父のもと、21人きょうだいの20番目の子供[ 2] として生まれた。21歳年の離れた姉のアンに育てられた[ 2] が、15歳のときに父親が破産したため、絵を学ぶために徒弟奉公に出た。19歳のときにロンドン動物園 の依頼により[ 2] 、写生画をまとめた『オウム図譜』を出版する。彼の鳥類図はジョン・ジェームズ・オーデュボン などとよく比較され、彼は終世このような写実的な画家として活動した。絵の技術を見込まれて短期間ヴィクトリア女王 に絵の手ほどきをしたこともある。
リアの鳥類図は鳥類研究者であったダービー伯爵 家のスタンリー卿 の目に留まり、彼はノーズリー にあったダービー伯爵邸の私設動物園で動物画を描くことになった。1832年から1836年までの滞在中、彼は動物画を描くかたわら、当主の12代ダービー伯爵 や、その孫たちに滑稽な絵を描いたりその絵におかしな詩をつけたりして楽しませた[ 2] 。1837年以後は精神的に不調となり、地中海地方、インドなど、国外を放浪した[ 1] 。
1846年に、絵や詩をまとめた『ナンセンスの絵本』を出版、これ以後も画家として活動するかたわら、ナンセンス詩画集を執筆した。彼のナンセンス作品は彼の存命中から広く読まれ、これによってリメリックの詩形が一般に知られるようになった。
大変な愛猫家で、イタリア滞在中の晩年には愛猫フォスを「雄猫フォスの輝かしき紋章」(Heraldic Blazon of Foss the Cat) と題した風刺画のシリーズに描いた。そのフォスが死んだ際には本格的な葬式を執り行い、墓石まで建てたという。そしてフォスの死からわずか2か月後、彼自身も亡くなった[ 3] 。
人物・エピソード
エドワード・リアの絵画
参考文献
エドワード・リア『ナンセンスの絵本』柳瀬尚紀 訳、岩波文庫 、2003年
リチャード・ダルビー『子どもの本 黄金時代の挿絵画家たち』吉田新一 ・宮坂希美江訳、西村書店 、2006年
参照
関連項目
ジャンブリーズ Jumblies リアの5行詩(リメリック)
外部リンク