T811は、ベラルーシの車両メーカーであるBKMホールディングが生産する路面電車車両。バリアフリーに適した超低床電車で、2022年以降各都市へ向けての生産が行われている[1]。
概要
車内全体が低床構造となっている片運転台式のボギー車。台枠や構体は耐腐食性を考慮した鋼材が用いられており、耐用年数が旧型車両と比べて向上している。車内には空調装置に加えて自動消火システムや監視カメラなどの安全設備が完備されており、wi-fi通信にも対応している。主電動機はBKMホールディングが設計した最新鋭の機器が採用されており、各台車に2基搭載されている。また充電池も搭載しており、停電などの非常時にも外部からの電力供給無しで最大5 kmまで走行する事が可能である[1]。
2022年から生産が開始されており、2023年時点では以下の都市への導入が実施、もしくは導入が予定されている。そのうちニジニ・ノヴゴロド市電へ導入されている車両は「ミニン(МиНиН)」という独自の愛称やデザインが採用されており、一部車両はBKMホールディングとロシア連邦の企業が出資した合資会社のニジェコトランス(Нiжэкатранс)による生産が実施される[2][3][4][5]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c “ТРАМВАИ”. BKM Holding. 2023年9月30日閲覧。
- ^ “New low-floor tram for Nizhny Novgorod revealed”. LRTA (2022年12月6日). 2023年9月30日閲覧。
- ^ “New MiNiN low-floor tram enters passenger service”. LRTA (2023年2月24日). 2023年9月30日閲覧。
- ^ Павел Яблоков (2022年12月5日). “Трамвай «МиНиН» заменит возрастные вагоны Нижнего Новгорода”. TR.ru. 2023年9月30日閲覧。
- ^ “Belarusian trams enter service in Kazakhstan”. Belarus.by (2023年3月7日). 2023年9月30日閲覧。
- ^ Дарья Гербер (2023年8月29日). “Новые трамваи: закупка в Магнитогорске и Иркутске, поставка в Петербург, Самару и Липецк”. TR.ru. 2023年9月30日閲覧。
- ^ “BKM HOLDING TO DELIVER MORE THAN 200 VEHICLES TO RUSSIA IN 2023”. BKM Holding (2023年3月1日). 2023年9月30日閲覧。
- ^ Дарья Гербер (2023年9月21日). “В Туле закупают трамваи, в Йошкар-Оле — троллейбусы. Для Краснодара техника уже готовится”. TR.ru. 2023年9月30日閲覧。
- ^ Дарья Гербер (2023年11月21日). “Новые трамваи — в Барнаул, Мозырь, Новотроицк, Ярославль и на Южный Урал: поставки и планы”. TR.ru. 2023年11月23日閲覧。
- ^ Дарья Гербер (2024年7月12日). “Трамвайная техника: предпоказы на «Иннопроме», поставка в Мозырь, рельсоукладчик в Челябинске”. TR.ru. 2024年7月14日閲覧。
- ^ Павел Яблоков (2024年8月15日). “Новые трамваи: поставки в Волгоград, Краснодар, Новосибирск и Санкт-Петербург”. TR.ru. 2024年8月21日閲覧。
- ^ Vít Hinčica (2024年4月18日). “Minsk opět slibuje nové tramvaje”. Československý Dopravák. 2024年4月19日閲覧。
- ^ “Первым в Беларуси новые трамваи БКМ-Т811 получил Мозырь”. abw.by (2024年7月5日). 2024年8月21日閲覧。
外部リンク