Progress of Theoretical Physics (理論物理学の進歩)とは、京都大学基礎物理学研究所 と日本物理学会 の共同事業として刊行されている、英文 の基礎物理学理論の科学学術雑誌 (以下はPTP と表記する)。1946年 に、湯川秀樹 博士らによって刊行が始められた。トムソン・サイエンティフィック (英語版 ) の発表するインパクトファクター は、2010年 現在、2.553。
概要
素粒子物理 、場の理論 、原子核物理 、固体物理 、統計物理 、天体物理 、宇宙論 に関する理論物理学 の論文 を、査読 によって掲載するものである。1巻6号で刊行し、年間2巻を刊行。PapersとLettersからなり、随時編集委員会からの依頼によるレビュー論文を掲載。
なお、特定のテーマを扱う、Supplementもあるが、これは不定期刊。これは基礎物理学研究所主催の国際会議のプロシーディングなどを掲載。
PTPへの投稿は、2008年 9月1日 付けで、オンラインベースになった。査読等についても、全てWEBベースで行っている。創刊号からの論文アーカイブ「PTP Online」は、日本物理学会と応用物理学会 共同の発行機関である物理系学術誌刊行センター のシステムを利用している。
かつて出版費用の約50%は日本学術振興会 からの補助金で賄われたが、次第に削減され、2008年 時点では約27%までと少なくなっている。2008年度のノーベル物理学賞 を南部陽一郎 、小林誠 と共同受賞した益川敏英 は受賞決定後の記者会見で、「研究成果が海外で客観的な評価を受けるため、日本人が主となって運営し、世界に通用する学術誌 を持つことは非常に重要だ」と述べ、安定した助成制度の必要性も訴えた[1] 。
刊行元
ISSN 番号
ペーパーとオンライン版があり、ISSN 番号はそれぞれに割り当てられる。
PTP:0033-068X(Paper)、1347-0481(Online)
PTP Supplement:0375-9687(Paper)、1347-0481(Online)
Progress of Theoretical and Experimental Physics への移行
PTPの刊行は2012年 12月で終了、刊行元が理論物理学刊行会から日本物理学会に引き継がれ、2013年 より理論物理分野に加えて高エネルギー・原子核・宇宙線宇宙物理・ビーム物理分野の実験を含めた Progress of Theoretical and Experimental Physics (PTEP) が後継誌として創刊される予定である[2] [3] 。
脚注
関連項目
外部リンク