2005年6月にx86プロセッサの64ビット拡張に対応したWindows Server 2003 x64 Editionsがリリースされ、Windows Server 2003を基にしたクライアント版のWindows XP Professional x64 Editionも合わせてリリースされた。同年12月にWindows Server 2003 R2がリリースされた。
Windows Server 2003 Service Pack 1 を基(ベース)に開発されたOS。2005年12月6日にリリースされた。内部での特に目立った変更は無いが、R2 では新機能がセットになった別インストール ディスクとして提供されている。R2 のいくつかの新機能は R2 以外でも利用できるよう提供されている。
R2では、今まであった機能の向上から、UNIX の機能の利用を可能にしたり、仮想化やそれに伴う OS ライセンス契約内容の改訂といったものまで、さまざまな変更が行われている。
なお、R2 は初期版の Windows Server 2003 とは別製品であり、正式にアップグレード権を持っていない場合、Windows Server 2003 から Windows Server 2003 R2 へのアップグレードは行えない。
サービス パックに関して
Service Pack 1
2005年4月19日に公開した[2]。今までの形式のサービスパック同様、バグの修正に加えて以下の様な変更や強化があった。Service Pack 1 で導入された変更と強化はWindows XP Service Pack 2 から大方取り込んでいるものである。
DEP : バッファ オーバーフローを利用したコンピュータへの攻撃を検知して攻撃を防ぐ効果が得られる。ただし、DEP によって"わざと DEP にひっかかる仕組みを意図して利用している"プログラムなどがあるため、一部正常に動作しないプログラムもあるので注意されたい。
IIS のメタベース監査 : IISのメタベースの全ての変更を追跡できるようになった。
Windows Firewall : 今までにあった Internet Connection Firewall という名であったファイアウォール機能を強化させたもの。インバウンド接続をすべて禁止すると、サーバーとして動作できないため、自動的に有効になることはない。ただし、Service Pack 1と 統合された Windows Server 2003 をインストールした場合、インストール中は Windows Firewall が有効になる。これは Windows XP SP2 と同様の動作である。Windows XP と違うのは、管理者は初回ログオン時に表示されるダイアログボックスで [完了] ボタンを押すことでファイアウォールを明示的に無効にする必要がある点である。
このService PackはWindows Server 2003 R2にも適用可能であるが、無印やSP1のWindows Server 2003に適用してもR2の新機能は搭載されない。
エディションの種類
アップグレード対象製品は Windows NT Server 4.0、Windows 2000 Server、Windows 2000 Advanced Serverのみ。ただし、Windows 2000 Advanced ServerからWindows Server 2003 Standard Editionにする事はできない。
Exchange Server や ISA Server 等がセットになっている SOHO 等の小規模なビジネス環境用。製品としては安く機能が豊富だが、CAL 等に若干の決まりごとがある。Active Directory のインストールが必須要件であり、AD フォレスト内で単独のドメインしか構成できない制約がある。そのため、AD を削除したり、他ドメインと信頼関係を結ぶことは出来ない。また、後に発売された Windows Home Server の基にもなっている。
Storage Server Edition
Windows Powered Network Attached Storage (Windows Powered NAS) の後継製品に当たり、Windows Server 2003 を基にしたストレージ機器 (NAS) 向けである。プロセッサ・メモリの上限は明記されておらず、ハードウェアとともに OEM 提供(プリインストール)となっている。