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麻吹 淳子(まぶき じゅんこ、1955年2月22日 - )は日本の元女優、モデル。活動期間は1978年から1981年と短かった。芸名の苗字は「あさぶき」ではなく「まぶき」と読む。
来歴
大分県別府市出身。東大阪女子短期大学・児童学科卒業。モデルとしてスカウトされ、タレント活動をスタート。榊淳の芸名で、東映京都撮影所の一般映画冬の華(1978)の端役で映画デビューした。ヌードグラビア・モデル、深夜放送ラジオに出演するなどしていたが、1979年、にっかつロマンポルノ新人女優コンテストに応募、3位に入賞。
『宇能鴻一郎のあつく湿って』(1979年)でにっかつ初出演。『快楽昇天風呂』(1979年)から芸名を麻吹淳子に改めて、助演を務めた『昭和エロチカ 薔薇の貴婦人』(1980年)での肉感的な体と責められ役が評判を呼び、『白衣縄地獄』(1980年)で念願の初主演を果たす[1]。
マスコミへのお披露目記者会見では、原作者・団鬼六[2]の出席のもと、集まったマスコミ陣の前にトップレス、黒パンティ一枚の姿で登場し、前代未聞の緊縛ショーのパフォーマンスが行われ話題を呼んだ。
映画の中で鞭、ローソク、縛りなどといったハードな責めをこなし、前年に引退した谷ナオミの後を継いで2代目SMの女王となった。
当時B89・W63・90cmのスタイルも人気となり、映画のほか雑誌のヌードグラビアや深夜のテレビ番組への出演、さらに大学の学園祭では学生に自らの裸体を「縛らせて」みせたりもした。また、『団鬼六 薔薇地獄』(1980年)[1]の主題歌「ふて節」(日本ビクター)でレコード・デビューし、この曲を含むエロティックな語りとドラマで構成されたアルバム『愛の奴隷』(1980年)を「カセットテープのみで」リリースした。
1981年には『団鬼六 OL縄地獄』に主演した[3]。彼女は映画で、看護婦、歌手、秘書、銀行OL、女教師、女美容師などを演じ、和服のイメージの谷ナオミとは違って、洋装の現代的な女性がSM趣味に目覚めるさまを演じきった。
社会背景としては、1980年代になると女性の社会進出が著しく、日活のSM映画では高飛車な女性に男性が辱めが加えられる描写が見られた。マゾヒスト役のイメージが強いが、『ズームアップ ビニール本の女』(1981年)では男性を監禁する女性に扮し、『愛欲生活 夜よ濡らして』(1981年)では、女性を責めるSM娼婦を演じた。
麻吹淳子は『団鬼六 女美容師縄飼育』(1981年)を最後に引退した。活動期間が数年だったのは、身体を壊したためという説もあるが、真偽のほどは定かではない。
フィルモグラフィ
映画
- 冬の華 (東映京都、1978)*榊淳名義
- 日本の首領 完結篇 (東映京都、1978)*榊淳名義
- 総長の首 (東映京都、1979)*榊淳名義
- その後の仁義なき戦い (東映京都、1979)*榊淳名義
- 宇能鴻一郎のあつく湿って (にっかつ、1979)*榊淳名義、非SMもの
- 快楽昇天風呂 (にっかつ、1979)*非SMもの
- 昭和エロチカ 薔薇の貴婦人 (にっかつ、1980)
- 宇能鴻一郎のホテルメイド日記(にっかつ、1980)*非SMもの
- 団鬼六 白衣縄地獄 (にっかつ、1980)*初主演
- 若後家海女 うずく (にっかつ、1980)*非SMもの
- 団鬼六 縄炎夫人 (にっかつ、1980)
- 団鬼六 薔薇地獄 (にっかつ、1980)
- 団鬼六 OL縄奴隷(にっかつ、1981)
- ズームアップ ビニール本の女 (にっかつ、1981)*非SMもの
- 団鬼六 女秘書縄調教 (にっかつ、1981)
- 好色花でんしゃ (ピンクリボン賞映画製作実行委員会、にっかつ配給、1981)*非SMもの
- 愛欲生活 夜よ、濡らして(にっかつ、1981)*非SMもの
- 団鬼六 女教師縄地獄 (にっかつ、1981)
- 団鬼六 女美容師縄飼育(にっかつ、1981)
- 団鬼六監修 SM大全集 (にっかつ、1984)*「引退後に製作されたアンソロジー」
テレビ
- 風神の門 第10回「大殺陣」(NHK 1980年) - 女中(くノ一 )役
- 御宿かわせみ 第1話「水郷から来た女」(NHK、1980年10月8日)
- 悪党狩り 第10話「赦免花の女」(12ch、1980年12月10日) - おちか
ディスコグラフィ/レコード
- ふて節 C/W 理由(わけ)もなく EP(1980年 日本ビクター)
- 愛の奴隷 カセットテープ(1980年 日本ビクター)*2008年にCD発売
関連項目
脚注