青野 文昭(あおの ふみあき、1968年 - )は、日本の美術家[1]。
概要
宮城県仙台市生まれ。
身の周り(東北・日本)の風土・文化を考察[2]。91年より「なおす―再生、循環」をテーマとしてきた(最初期の段階で「修復論」1991-1995年という形にまとめられている)[3]。「なおす」いとなみを、根源的で普遍的なものとして掘り下げ、いわゆる「つくる」いとなみとは異なるタイプの創造性を見出そうとしている。
1996年ころより様々な場所で拾った欠片を「なおす」と称し「補完」していくこころみをはじめる。
2004年頃から同時進行で、複雑な現実世界の後天的な組成の構造を抽出し新たに展開させていこうとする(家具等の既製品を流用した「なおす・合体代用」など)。
自身も多大な影響を被った2011年の東日本大震災後は、多層的な文脈(震災、歴史、場所、記憶、物語、、、)を踏まえた「総合的復元」をこころみている。
略歴
( Fellowships for Artists and Writers アメリカ・VSC)
- 2015年 公益信託タカシマヤ文化基金・第26回タカシマヤ美術賞受賞
主な展覧会
- 1997年 「なおす・無縁-有縁」宮城県美術館 県民ギャラリー(宮城)
- 2007年 「N.E.bloodb21 Vol.28 青野文昭」リアス・アーク美術館(宮城 気仙沼)
- 2008年 「いのちの法則・生をひもとくための三つの書」足利市立美術館(栃木)
- 2010年 「路上・修復・ライブ―映像記録№1上映―」[4] ONWARD SQUARE(宮城)
- 2012年 「どくろ杯・Ⅱ―他者性と不可避性について―」[5] Gallery TURNAROUND(宮城)
- 2013年 「あいちトリエンナーレ2013―揺れる大地―われわれはどこに立っているのか―場所、記憶、そして復活」[6](愛知県名古屋市ほか)
- 2014年 BY DESTINY『Dongmun Motelで見た夢』アラリオ美術館Dongmun Motel2階(韓国・済州島)
- 2014年 「Time Sharing-隣り合わせの時間」沖縄コンテンポラリーアートセンター(沖縄)
- 2015年 「パランプセスト―記憶の重ね書き」[7]gallery αM (東京)
- 2016年 「いま、被災地から -岩手・宮城・福島と震災復興-」展 東京藝術大学大学美術館(東京)[8]
- 2016年 「Royal Academy of Arts’ Summer Exhibition.2016」Royal Academy(イギリス ロンドン) [9]
- 2016年 個展「青野文昭展」Gallery TURNAROUND(宮城)[10]
- 2017年 「コンサベーション_ピース ここからむこうへ part A 青野文昭展」武蔵野市立吉祥寺美術館(東京)[10][11]
- 2017年 「コンニチハ技術トシテノ美術」せんだいメディアテーク(宮城)[12]
- 2019年 「六本木クロッシング2019:つないでみる」森美術館(東京)[13]
- 2019年 「青野文昭 ものの,ねむり,越路山,こえ」せんだいメディアテーク(宮城)[14]
- 2020年 「ヨコハマトリエンナーレ2020 AFTERGLOW-光の破片をつかまえる」横浜美術館他(神奈川)[15]
- 2020年 「山形ビエンナーレ 2020 現代山形考 藻が湖伝説」東北芸術工科大学内など(山形)[16]
- 2020年 個展「総合的復元」Gallery TURNAROUND(宮城)[17]
- 2022年 個展「谷間に生えだす―とあるタテモノのおもかげ」LOKOギャラリー(東京)[18]
- 2022年 個展「どこから来てどこへ向かうのか」上野の森美術館ギャラリー(VOCA2022関連)(東京)[19]
- 2022年 「Eternally Yours 」Somerset House (イギリス ロンドン)
- 2022年 「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」森美術館(東京)[20]
脚注
- ^ “せんだいメディアテーク”. smt.jp. 2023年10月7日閲覧。
- ^ 青野文昭「表現のみち・おく」https://aono-fumiaki.com/framepage8.html
- ^ 青野文昭「修復論」https://turn-around.jp/img/wiki/aono_shufukuron.pdf
- ^ 青野文昭「路上修復ライブ映像」2009~
(91) fumiakiaono - YouTube
- ^ 「青野文昭展 どくろ杯Ⅱ」
http://turn-around.jp/archives/aono2012.html
- ^ あいちトリエンナーレ2013
https://aichitriennale2010-2019.jp/2013/
- ^ 『パランプセスト 重ね書きされた記憶/記憶の重ね書き』 vol.7 青野文昭
https://gallery-alpham.com/exhibition/project_2014/vol7/
- ^ いま、被災地から -岩手・宮城・福島の美術と震災復興- | レポート | アイエム[インターネットミュージアム] (museum.or.jp)
https://www.museum.or.jp/report/822
- ^ 大洪水の後:アーティスト青野史明が語る修復としてのアート |ブログ |ロイヤルアカデミーオブアーツ (royalacademy.org.uk)
https://www.royalacademy.org.uk/article/summer-exhibition-aono-fumiaki-video
- ^ 福住廉note/[対談]青野文昭×福住廉 司会:関本欣哉
https://note.com/fukuzumiren/n/n2baad7b29ff8
- ^ コンサベーション_ピース ここからむこうへ part A 青野文昭展https://www.musashino.or.jp/museum/1002006/1002258/1002259/1002300/1002304.html
- ^ コンニチハ技術トシテノ美術
せんだいメディアテーク (smt.jp)
https://www.smt.jp/projects/artechnik/
- ^ 六本木クロッシング2019展:つないでみる(森美術館)|美術手帖 (bijutsutecho.com)
https://bijutsutecho.com/exhibitions/3305
- ^ せんだいメディアテーク (smt.jp)
https://www.smt.jp/projects/aono_ten/
青野文昭 ものの,ねむり,越路山,こえ(2019年)|せんだいメディアテーク・記録
https://www.smt.jp/archive/collection/record/data.php?id=10003372
震災を経た「なおす」行為の変遷をたどって。青野文昭インタビュー|美術手帖 (bijutsutecho.com)
https://bijutsutecho.com/magazine/interview/21486
- ^ ヨコハマトリエンナーレ2020が開幕。アートが提示するコロナの時代のその先とは|画像ギャラリー 20/39|美術手帖 (bijutsutecho.com)https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/22348/pictures/20
- ^ 青野文昭《なおす》|〇一 直す/治す ということ|現代山形考 藻が湖伝説 (yamagatako.jp)
https://yamagatako.jp/mogaumi/01/aono.html
- ^ 青野文昭展―総合的復元(Gallery TURNAROUND)|美術手帖 (bijutsutecho.com)
https://bijutsutecho.com/exhibitions/6989
- ^ 青野文昭 | LOKO GALLERY
https://lokogallery.com/archives/artists/fumiaki-aono
- ^ 青野文昭(上野の森美術館)|美術手帖 (bijutsutecho.com)
https://bijutsutecho.com/exhibitions/9622
- ^ アートを通して考える、現代の「ウェルビーイング」。森美術館に国内外16作家が集結|画像ギャラリー 10/16|美術手帖 (bijutsutecho.com)https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/25735/pictures/10
外部リンク