雨水

雨水(うすい)は、二十四節気の第2。正月中(通常旧暦1月内)。

現在広まっている定気法では太陽黄経が330のときで2月18日ごろ[1]ではそれが起こるだが、天文学ではその瞬間とする。恒気法では冬至から1/6年(約60.87日)後で2月20日ごろ。

期間としての意味もあり、この日から、次の節気の啓蟄前日までである。

古代中国王朝は雨水を年始と定めており(三正)、西洋占星術では雨水を双魚宮うお座)の始まりとする。

雨水直前の朔日旧正月春節)であり、旧正月の日付を決める基準である。

季節

空から降るものがからに変わり、雪が溶け始めるころ。『暦便覧』には「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」と記されている。実際は積雪の山場(ピーク)であり、それゆえ、この時節から寒さも峠を越え、衰退し始めると見ることもできる。

春一番が吹き、の鳴き声が聞こえ始める地域もある。

昔から農耕の準備を始める目安とされてきた。

日付

定気法による雨水の瞬間(世界時、UT)と、日本中国での雨水日の日付は表のとおり。日本における時刻はこの表の9時間後[2][3]、中国では8時間後となり、世界時15時台の2国の日付は異なる。

日時 (UT) 日本 中国
1966年 2月19日02:38 2月19日 2月19日
1967年 2月19日08:24 2月19日 2月19日
1968年 2月19日14:09 2月19日 2月19日
1969年 2月18日19:55 2月19日 2月19日
1970年 2月19日01:42 2月19日 2月19日
1971年 2月19日07:27 2月19日 2月19日
1972年 2月19日13:11 2月19日 2月19日
1973年 2月18日19:01 2月19日 2月19日
1974年 2月19日00:59 2月19日 2月19日
1975年 2月19日06:50 2月19日 2月19日
1976年 2月19日12:40 2月19日 2月19日
1977年 2月18日18:30 2月19日 2月19日
1978年 2月19日00:21 2月19日 2月19日
1979年 2月19日06:13 2月19日 2月19日
1980年 2月19日12:02 2月19日 2月19日
1981年 2月18日17:52 2月19日 2月19日
1982年 2月18日23:47 2月19日 2月19日
1983年 2月19日05:31 2月19日 2月19日
1984年 2月19日11:16 2月19日 2月19日
1985年 2月18日17:07 2月19日 2月19日
1986年 2月18日22:58 2月19日 2月19日
1987年 2月19日04:50 2月19日 2月19日
1988年 2月19日10:35 2月19日 2月19日
1989年 2月18日16:21 2月19日 2月19日
1990年 2月18日22:14 2月19日 2月19日
1991年 2月19日03:58 2月19日 2月19日
1992年 2月19日09:44 2月19日 2月19日
1993年 2月18日15:35 2月19日 2月18日
1994年 2月18日21:22 2月19日 2月19日
1995年 2月19日03:11 2月19日 2月19日
1996年 2月19日09:01 2月19日 2月19日
1997年 2月18日14:51 2月18日 2月18日
1998年 2月18日20:55 2月19日 2月19日
1999年 2月19日02:47 2月19日 2月19日
2000年 2月19日08:33 2月19日 2月19日
2001年 2月18日14:27 2月18日 2月18日
2002年 2月18日20:13 2月19日 2月19日
2003年 2月19日02:00 2月19日 2月19日
2004年 2月19日07:50 2月19日 2月19日
2005年 2月18日13:32 2月18日 2月18日
2006年 2月18日19:26 2月19日 2月19日
2007年 2月19日01:09 2月19日 2月19日
2008年 2月19日06:50 2月19日 2月19日
2009年 2月18日12:46 2月18日 2月18日
2010年 2月18日18:36 2月19日 2月19日
2011年 2月19日00:25 2月19日 2月19日
2012年 2月19日06:18 2月19日 2月19日
2013年 2月18日12:02 2月18日 2月18日
2014年 2月18日17:59 2月19日 2月19日
2015年 2月18日23:50 2月19日 2月19日
2016年 2月19日05:34 2月19日 2月19日
2017年 2月18日11:31 2月18日 2月18日
2018年 2月18日17:18 2月19日 2月19日
2019年 2月18日23:04 2月19日 2月19日
2020年 2月19日04:57 2月19日 2月19日
2021年 2月18日10:44 2月18日 2月18日
2022年 2月18日16:43 2月19日 2月19日
2023年 2月18日22:34 2月19日 2月19日
2024年 2月19日04:13 2月19日 2月19日
2025年 2月18日10:06 2月18日 2月18日
2026年 2月18日15:51 2月19日 2月18日
2027年 2月18日21:33 2月19日 2月19日
2028年 2月19日03:25 2月19日 2月19日
2029年 2月18日09:07 2月18日 2月18日
2030年 2月18日14:59 2月18日 2月18日
2031年 2月18日20:50 2月19日 2月19日
2032年 2月19日02:31 2月19日 2月19日
2033年 2月18日08:33 2月18日 2月18日
2034年 2月18日14:29 2月18日 2月18日
2035年 2月18日20:15 2月19日 2月19日
2036年 2月19日02:13 2月19日 2月19日
2037年 2月18日07:57 2月18日 2月18日
2038年 2月18日13:51 2月18日 2月18日
2039年 2月18日19:44 2月19日 2月19日
2040年 2月19日01:22 2月19日 2月19日
2041年 2月18日07:16 2月18日 2月18日
2042年 2月18日13:03 2月18日 2月18日
2043年 2月18日18:40 2月19日 2月19日
2044年 2月19日00:34 2月19日 2月19日
2045年 2月18日06:21 2月18日 2月18日
2046年 2月18日12:14 2月18日 2月18日
2047年 2月18日18:09 2月19日 2月19日
2048年 2月18日23:47 2月19日 2月19日
2049年 2月18日05:41 2月18日 2月18日
2050年 2月18日11:33 2月18日 2月18日
2051年 2月18日17:16 2月19日 2月19日
2052年 2月18日23:12 2月19日 2月19日
2053年 2月18日05:00 2月18日 2月18日
2054年 2月18日10:50 2月18日 2月18日
2055年 2月18日16:46 2月19日 2月19日
2056年 2月18日22:28 2月19日 2月19日
2057年 2月18日04:26 2月18日 2月18日
2058年 2月18日10:24 2月18日 2月18日
2059年 2月18日16:04 2月19日 2月19日
2060年 2月18日21:56 2月19日 2月19日

グレゴリオ暦

グレゴリオ暦による1583年から2500年までの日本の雨水は表のとおり[4][5][6]

2024年の雨水は2月19日[更新]

365日からの超過分が毎年蓄積し、4年に一度閏年でリセットされる様子がわかる(雨水は閏日の挿入される2月末日より前のため、4で割って1余る年が先頭)。 1961年から2200年までは2月18日2月19日のいずれか。1960年までは2月20日のときもあった。

年を4で割った余り 確定困難な(日を跨ぐ)年
1 2 3 0 真夜中の前後10分
1583年 - 1592年 19日 19日 19日 19日
1593年 - 1624年 18日 19日 19日 19日
1625年 - 1656年 18日 18日 19日 19日
1657年 - 1692年 18日 18日 18日 19日 1692(18-19日)
1693年 - 1700年 18日 18日 18日 18日
1701年 - 1728年 19日 19日 19日 19日 1725(18-19日)
1729年 - 1760年 18日 19日 19日 19日
1761年 - 1792年 18日 18日 19日 19日
1793年 - 1800年 18日 18日 18日 19日
1801年 - 1824年 19日 19日 19日 20日
1825年 - 1860年 19日 19日 19日 19日
1861年 - 1896年 18日 19日 19日 19日 1861(18-19日)
1897年 - 1900年 18日 18日 19日 19日
1901年 - 1928年 19日 19日 20日 20日
1929年 - 1960年 19日 19日 19日 20日
1961年 - 1996年 19日 19日 19日 19日 1964(19-20日)
1997年 - 2028年 18日 19日 19日 19日 1997(18-19日)
2029年 - 2064年 18日 18日 19日 19日 2030(18-19日)
2065年 - 2096年 18日 18日 18日 19日
2097年 - 2100年 18日 18日 18日 18日
2101年 - 2132年 19日 19日 19日 19日
2133年 - 2168年 18日 19日 19日 19日 2133(18-19日), 2166(18-19日)
2169年 - 2200年 18日 18日 19日 19日 2199(18-19日)
2201年 - 2232年 19日 19日 19日 20日 2232(19-20日)
2233年 - 2268年 19日 19日 19日 19日
2269年 - 2300年 18日 19日 19日 19日
2301年 - 2336年 19日 19日 20日 20日 2302(19-20日), 2335(19-20日)
2337年 - 2368年 19日 19日 19日 20日 2368(19-20日)
2369年 - 2404年 19日 19日 19日 19日 2401(18-19日)
2405年 - 2436年 18日 19日 19日 19日
2437年 - 2468年 18日 18日 19日 19日
2469年 - 2500年 18日 18日 18日 19日

七十二候

雨水の期間の七十二候は以下の通り。

初候
土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる):雨が降って土が湿り気を含む(日本)
獺祭魚(かわうそ うおを まつる):が捕らえた魚を並べて食べる(中国)
次候
霞始靆(かすみ はじめて たなびく):霞がたなびき始める(日本)
鴻雁来(こうがん きたる):が北へ渡って行く(中国)
末候
草木萌動(そうもく めばえ いずる):草木が芽吹き始める(日本)
草木萌動(そうもく きざし うごく):草木が芽吹き始める(中国)

前後の節気

立春雨水啓蟄

脚注

  1. ^ 「年中行事事典」p82 1958年(昭和33年)5月23日初版発行 西角井正慶編 東京堂出版
  2. ^ 国立天文台 暦要項 各年版より世界時換算(1984年 - 2016年)
  3. ^ 2009年版より理論が更新されているが、「分」の精度でほとんど違いはない。
  4. ^ 現代の天体力学による位置推算のため、過去の暦の記述とは必ずしも一致しない(代わりに分単位の精度がある)。 将来の見積もりについては(主に閏秒の不確かさから)日付が前後する恐れがある(10分の誤差を見込んだが、表の末尾では恐らく不足)。
  5. ^ JPL HORIZONS Web-Interface(2015年8月22日 Ver 3.9.8)取得後 TT→UT変換
  6. ^ NASAによるΔTの解説計算式

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