能町 みね子(のうまち みねこ、1979年〈昭和54年〉3月17日[1] - )は、日本のエッセイスト、イラストレーター、ライター、コラムニスト[2]、漫画家[3][4][5]である。北海道生まれ、茨城県牛久市育ち[6][7]。「能町 みね子」は父方と母方の祖母の名前を組み合わせた[8]ペンネームで、「自称漫画家」を名乗る[9][10]。
来歴
北海道で生まれ、5歳の時に両親が茨城県牛久市へ新居を構えて引っ越した[11][12]。牛久市立牛久第一中学校[7]、茨城県立土浦第一高等学校卒業後、東京大学文科三類へ進学し、 2001年に同大学教養学部広域科学科人文地理分科卒業[6][13]。大学卒業後は弘済出版社(現・交通新聞社)に就職するも僅か11か月で退職し、学習塾やコールセンター、出版社でアルバイトをする傍ら、デザイン系の専門学校に通っていた[12]。
2005年にブログ「オカマだけどOLやってます。」を開始し、身体上・戸籍上の性が男性で性同一性障害の診断書を得ている[14]ことを隠し、女性として社会生活を送る様子を描く[15][4][14]。ブログを元に同タイトルの書籍を2006年に発売した。2007年1月に性別適合手術を受けて戸籍の性別も女性に変更[1][4]すると、ブログ名を8月14日に「オカマじゃなくなりました。」と変更[16][14]し、10月7日に当初の目的を果たしたとして更新を終えた[17][14]。
書籍発売と同時期からブックマン社のウェブサイトでエッセイ「くすぶれ!モテない系」の連載[18]開始を機に、イラストレーター兼エッセイストとして、独自の視点で多くの雑誌連載やウェブ連載、挿絵などを手掛ける[19]。
2011年10月に久保ミツロウとトークライブ「男子禁制!!俺たちデトックス女子会」開催[20]し、以降も不定期に開催する[21]。
ラジオパーソナリティを一般公募したオールナイトニッポン0(ZERO)のオーディションで応募総数1609組から久保ミツロウとコンビで勝ち抜き、2012年4月3日から火曜2部で「久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポン0(ZERO)」の放送を開始し[22]、2013年に火曜1部へ昇格して「久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポン」となり2014年3月25日まで放送した。2014年4月15日から「俺たちデトックス女子会Podcast」をスポンサーなしで不定期に配信し[23]、iTunesのPodcastランキングで登録初日に1位となった[24]。2015年4月2日から2015年9月24日まで「久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポンGOLD」[25]を放送した。
テレビ番組では、久保ミツロウ、ヒャダインとともにメインキャストを務める『久保みねヒャダこじらせナイト』を2013年10月から週1回レギュラーで放送[26]され、2018年4月29日からは月1回放送となり出演中。
2014年10月から2015年9月までフジテレビ系『ヨルタモリ』にレギュラーとして出演した[27]。
2015年5月からNHK総合の『ニュース シブ5時』で、大相撲の本場所がある際に解説者として出演し、2016年1月に「能町みね子のシブ5時相撲部」とコーナー名が付けられた[2]。主に場所開催前の金曜、場所終了後の月曜に放送される。
2015年3月から開始した日本テレビ系ZIP!のアニメコーナー『グッド・モーニング!!!ドロンジョ』でドロンジョ役の声優として出演していた[28]。
2016年4月から1年間放送されたテレビ朝日系『はくがぁる』に、その後も同枠で続いて『Chouchou』に2019年1月までレギュラー出演。どちらも夏目三久MCによるサブカルチャー考察番組である。
人物
評価
- 中央大学文学部教授の辻泉はブログで能町の著書『雑誌の人格』の「画力とキャッチフレーズ、的確な分析に基づいた文章」を評価した[52]。
- 小島宏は教育出版サイト上の書評で能町の著書『言葉尻とらえ隊』について「教養とセンス」があると述べた[53]。
著作
単著
オカマだけどOLやってます。シリーズ
- オカマだけどOLやってます。(2006年10月 竹書房/2009年8月 文春文庫)
- オカマだけどOLやってます。ナチュラル篇(2007年12月 竹書房)
モテない系シリーズ
- くすぶれ!モテない系(2007年12月 ブックマン社/2011年2月 文春文庫)
- 呻け!モテない系(2009年4月 ブックマン社)
- ドリカム層とモテない系(2011年10月 ブックマン社)
雑誌の人格
- 雑誌の人格(2013年11月 文化出版局)
- 雑誌の人格 2冊目(2017年12月 文化出版局)
- 雑誌の人格 3冊目(2020年7月 文化出版局)
ノンシリーズ
- たのしいせいてんかんツアー(2008年9月 竹書房/2013年12月 文春文庫)- 文春文庫版では「トロピカル性転換ツアー」に改題
- 縁遠さん(2009年2月 メディアファクトリー)
- ロハす事典(2009年11月 ブックマン社)
- お家賃ですけど(2010年7月 東京書籍/2015年8月 文春文庫)
- うっかり鉄道 おんなふたり、ローカル線めぐり旅(2010年10月 メディアファクトリー/2018年4月 幻冬舎文庫)
- ひとりごはんの背中(2012年1月 講談社)
- ときめかない日記(2012年5月 幻冬舎/2015年2月 幻冬舎文庫)
- お話はよく伺っております(2012年6月 エンターブレイン/2017年11月 文春文庫)
- 逃北 つかれたときは北へ逃げます(2013年2月 文藝春秋/2016年10月 文春文庫)
- 言葉尻とらえ隊(2014年12月 文春文庫)
- 能町みね子のときめきデートスポット、略して能スポ(2016年3月 講談社文庫)
- 能町みね子の純喫茶探訪 きまぐれミルクセ~キ(2016年4月 オレンジページ)
- 能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター、略して能サポ(2016年5月 講談社文庫)
- ほじくりストリートビュー(2017年6月 交通新聞社)
- 中野の森BAND(2018年10月 ルーフトップ)
- 私以外みんな不潔(2018年11月 幻冬舎/2022年2月 幻冬舎文庫)
- 文字通り激震が走りました(2018年11月 文春文庫)
- 結婚の奴(2019年12月 平凡社)
- そのへんをどのように受け止めてらっしゃるか(2020年9月 文春文庫)
- ほじくりストリートビュー ザ★フューチャー(2021年12月 交通新聞社)
- 皆様、関係者の皆様(2022年2月 文春文庫)
- 私みたいな者に飼われて猫は幸せなんだろうか?(2022年2月 東京ニュース通信社)
共著
イラスト担当
連載中
出演
ラジオ
テレビ
アニメ
ウェブ番組
脚注
注釈
出典
外部リンク