笑劇(しょうげき、farce: 英語よみ:ファース、フランス語よみ:ファルス、道化芝居とも訳される)とは、観客を楽しませることを目的とした、演劇または映画のために書かれた喜劇の1形態。
概略
笑劇の特徴としては、以下のことが挙げられる。
- 現実には起こりそうもない突飛なシチュエーション。
- 変装と人間違い。
- 様々な程度に洗練された言葉によるユーモア。それは性的なほのめかしや言葉遊びを含むかも知れない[要曖昧さ回避]。
- 早い展開の筋。普通、物語が進むにすれ、どんどん早くなり、エンディング(凝りに凝った追跡シーンを含むことが多い)でその頂点を極める。
多くの笑劇はクライマックスに向けて慌ただしいペースで動く。その中で、最初にあった問題は最後には解決されるが、デウス・エクス・マキナはひねりが加えられている。一般にはハッピーエンドで幕を閉じる。勧善懲悪のしきたりは普通見られない。主人公は、たとえそれが犯罪になろうとも、必死に隠そうとしたものを持って逃げることがある。
たいていの笑劇は逸脱したふるまいに非常に寛大で、「人間」をつまらない・不合理・金に弱い・幼稚・無意識の行動(automatic behavior)に走りがちの存在として描写する傾向がある。この点で笑劇は自然と風刺と較べられる。実際、笑劇は単なる1ジャンルではなく、たとえばロマンティック・コメディといった他の形式と組み合わせて起こる、フレキシブルなドラマ様式である。笑劇は演劇の伝統と見なされている。
ばかげてありえないシチュエーション、当意即妙の応答、幅の広い即物的なユーモアに関係する限りでは、笑劇は広くテレビのシチュエーション・コメディ、サイレント映画、スクリューボール・コメディの中で使われてきた。(Bedroom farceも参照)
笑劇の例
とくにコメントしていないものは舞台作品。
イギリス
フランス
ドイツ
- Carl Laufs & Wilhelm Jacoby『Pension Schöller』(1890年)
- Franz Arnold & Ernst Bach『Weekend im Paradies』(1928年)[2]
イタリア
ロシア
アメリカ合衆国
日本
脚注
関連項目
外部リンク