白川郷バスターミナル(しらかわごうバスターミナル、Shirakawa-go Bus Terminal [4])は、岐阜県大野郡白川村にあるバスターミナルである[5]。白川郷合掌造り集落の玄関口として機能している[3]。
概要
白川村荻町集落北側にある国道156号の荻町交差点に隣接するバスターミナルである[5]。
白川郷では1995年の世界遺産登録以降、集落内を通行する観光車両が急増し、世界遺産を保全するための対策が求められるようになった。そのため村内の荻町区の住民は、集落内を貫く村道にマイカー規制を行って民間の駐車場を廃止させるとともに、飲食店の貸切バスや障害者のための村営駐車場とバスターミナルを整備することなどを村に要望することとした。バスターミナルの新設については一部の住民から戸惑いの声が出たものの、2012年12月23日に行われた区の定期総会「大寄合」で村に要望することを正式に決議した[6]。
他方、従来白川郷に乗り入れてきたほぼ全ての路線バスは、荻町集落から庄川を挟んだ反対側にある村営「せせらぎ公園駐車場」内のバス停留所に発着していた。しかし、訪日外国人旅行客の増加や2015年3月の北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間延伸開業により、乗り入れる便数が年々増加し受け入れ容量の限界を超える恐れがあったため、安全面の対策も必要になった[1]。また、せせらぎ公園駐車場から川を渡って集落に向かう経路が実質的に吊り橋の「であい橋」しかなく[7]、観光客が集中して混雑するという課題も生じていた[1]。
これらを受け、村は移転した白川診療所の跡地にバスターミナルの整備を進めた[8]。2016年6月21日にバスターミナルの管理運営に必要な事項を定めた「白川郷バスターミナルの設置及び管理に関する条例」が施行され[3]、9月29日に竣工式を開催したのち、10月1日より運用が開始された[2]。これに伴い、せせらぎ公園駐車場内の停留所と近隣の「荻町」停留所は廃止された[1]。
歴史
施設
荻町交差点に隣接してバスターミナルが設置されている。中央に平屋建ての管理棟が建てられており[2]、以下の設備がある[5]。
バスのりばは管理棟の周囲に1番 - 3番の3か所ある[13]。この他、バスの待機場所が7台分[5]、身体障害者用の駐車場が2台分ある[14]。
バス路線
以下の路線が発着する[13]。前述のように年々白川郷を経由する路線バスの便数が増加しており、特に白川郷 - 高山間は約30 - 60分間隔と高頻度運行ながら[15]、繁忙期には続行便が最大で6号車まで設定されるほどになっている[16]。
なお、白川郷を走る有料の路線バスのうち、白山タクシーが運行する荻町城跡展望台行きのシャトルバスと平成エンタープライズが運行するVIPライナー「名古屋 - 高山・白川郷便」は、当バスターミナルに乗り入れない[17][18]。
- 1番のりば
- 2番のりば
- 3番のりば
- 高速バス 金沢線・富山線・高岡線(予約制) 高山濃飛バスセンター(濃飛乗合自動車・北陸鉄道・富山地方鉄道・加越能バス・イルカ交通)
- 特急バス 白川郷線(自由席制) (鳩谷・西高校前経由) 高山濃飛バスセンター(濃飛乗合自動車)
- 特急バス 下呂線(自由席制) 高山濃飛バスセンター・下呂駅前経由 下呂バスセンター(濃飛乗合自動車)
コラボイベント
2018年11月5日 - 12月10日の間、ビデオゲーム「ひぐらしのなく頃に奉」と白川村のコラボイベントとしてスタンプラリーが開催され、スタンプ台設置・景品受け取り場所に指定された。これは当地に元々建てられていた白川診療所が、「ひぐらしのなく頃に」シリーズに登場する入江診療所のモデルになっていたことによる[10]。
脚注
関連項目
外部リンク