珪灰石(けいかいせき、wollastonite、ウラストナイト)は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)の一種。輝石に似た構造の準輝石類。
化学組成はCaSiO3で、Caを置換してFe2+が入ることがある。普通は三斜晶系であるが、単斜晶系のパラ珪灰石(parawollastonite)もあり、両者の区別は難しい。
産出地
スカルン帯にもっともふつうに産する鉱物で、アメリカ、カナダ、メキシコ、ノルウェー、フィンランド、イタリアなどが主な産地。日本では、岐阜県春日鉱山が産業用に多量に産出したことで有名[2]。
性質・特徴
石灰岩に花崗岩などのマグマが貫入してきた際、その接触部付近にできるスカルン鉱物。方解石(CaCO3)中のカルシウムとマグマ中のケイ酸が反応してできる。
共生する方解石(石灰岩・結晶質石灰岩)や石英(チャート・珪岩)と似ているが、硬度で区別できる(方解石は3、石英は7)。
珪灰石グループ
- バスタム石(bustamite) CaMn2+(Si2O6)
- 鉄バスタム石(ferrobustamite) Ca(Fe2+,Ca,Mn2+)(Si2O6)
- 村上石(Murakamiite) LiCa2Si3O8(OH)
- ペクトライト(pectolite) NaCa2(HSi3O9)
- セラン石(sérandite) Na(Mn2+,Ca)2(HSi3O9)
- 田野畑石(tanohataite) LiMn2(HSi3O9)
- 珪灰石(wollastonite) CaSiO3
脚注
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
珪灰石に関連するカテゴリがあります。
外部リンク