横道萬里雄

横道 萬里雄
文化功労者顕彰に際して
公表された肖像写真
誕生 1916年10月12日
日本の旗 東京府東京市
死没 (2012-06-20) 2012年6月20日(95歳没)
日本の旗 東京都世田谷区
職業 能楽研究者
能作者
能演出家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
民族 大和民族
教育 理学士東京帝国大学
文学士(東京帝国大学)
最終学歴 東京帝国大学理学部卒業
東京帝国大学文学部卒業
ジャンル 能演目
主題 論説
評論
文学活動 能楽ルネッサンスの会
代表作 研究書:
『能劇逍遥』(1984年
『能劇の研究』(1986年
『能にも演出がある』(2007年
能演目:
鷹の泉』(1949年
主な受賞歴 芸術選奨文部大臣賞1964年
日本演劇学会河竹賞1987年
伝統文化ポーラ賞特別賞
1998年
仏教伝道文化賞(2003年
田辺尚雄賞2006年
エクソンモービル音楽賞
(2007年)
所属東京国立文化財研究所→)
東京芸術大学→)
沖縄県立芸術大学
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横道 萬里雄(横道 万里雄、よこみち まりお、1916年10月12日 - 2012年6月20日)は、日本能楽研究者能作者能演出家東京芸術大学名誉教授。東京文化財研究所名誉研究員文化功労者

東京国立文化財研究所芸能部部長、東京芸術大学音楽学部教授沖縄県立芸術大学附属研究所教授、沖縄県立芸術大学附属研究所所長などを歴任した。

来歴

生い立ち

東京府生まれ。暁星小学校同中学校時代の同級生に柴田南雄がいる。東京高等学校を経て東京帝国大学理学部動物学科卒業後、1941年東京帝国大学文学部国文科卒業。

能楽研究者として

1953年東京文化財研究所芸能部文部技官となり、音楽舞踊研究室長、芸能部長。1964年表章との共編『謡曲集』により芸術選奨文部大臣賞受賞。1976年国立能楽堂設立準備専門調査会委員。

1976年から1984年まで東京芸術大学音楽学部楽理科教授。1984年沖縄県立芸術大学附属研究所教授、所長を務める。1983年紫綬褒章受章。1987年『能楽の研究』で日本演劇学会河竹賞受賞、1998年伝統文化ポーラ賞特別賞、2003年仏教伝道文化賞、2006年田辺尚雄賞2007年エクソンモービル音楽賞受賞。ほかに法政大学能楽賞受賞。2011年文化功労者

その他、東洋音楽学会会長、楽劇学会会長などを務める。表章とともに、戦後の謡曲・能楽研究をリードし、能楽師らとの協力のもとに、能楽をアカデミックな研究の対象として言説上で整理を行うほか、自ら演出も行った。

2012年6月20日、肺炎のために死去[1]。95歳没。

新作能

横道は新作能の創作にも筆を染め、以下の3作を発表している。

「鷹の泉」は、ウィリアム・バトラー・イェイツが能に影響を受けて創作した「鷹の井戸」を能として脚色したもので、戦前の新作能とは一線を画す演劇的完成度の高い作品と評価された。しかし後に観世寿夫らは従来の能の構造を踏襲した本作への不満を指摘、これに応えて改作を行ったのが横道の代表作とされる「鷹姫」である。観世寿夫、野村万作観世静夫らによって初演された本作は、新劇のスタッフを加えるなど新作能の枠を超えようとする野心作であり、新作能の中では土岐善麿の作品に並ぶ成功を収めた作品となった[2]

略歴

賞歴

栄典

著書

  • 能と狂言の世界 対談 五人の人間国宝にきく 平凡社 1972
  • 能劇逍遥 筑摩書房 1984
  • 能劇の研究 岩波書店 1986
  • 能劇そぞろ歩き 能楽書林 1996
  • 謡リズムの構造と実技 能…地拍子と技法 檜書店 2002
  • 体現芸術として見た寺事の構造 岩波書店 2005
  • 能にも演出がある 小書演出・新演出など 檜書店 2007

編著

脚注

  1. ^ 能楽研究の第一人者・横道萬里雄さんが死去 読売新聞 2012年8月16日閲覧
  2. ^ 横道・西野春雄・羽田昶『岩波講座 能・狂言 III 能の作者と作品』(岩波書店、1987年)
  3. ^ 平成23年度 文化功労者”. 文部科学省 (2011年11月3日). 2011年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月12日閲覧。

関連項目