桑嶋 功(くわじま いさお、1937年(昭和12年)11月11日 - )は、日本の有機化学者。東京工業大学名誉教授。新潟県出身。
略歴
この間、日本化学会理事、有機合成化学協会理事などを歴任。
業績
有機銅化合物を用いる1,4-付加反応、チタンを用いるホモエノラートの化学など、有機金属を用いる新反応の開発を進めた。またケイ素や硫黄の性質を利用したカルボカチオンの制御は、エン反応や[3+2]付加環化、フラグメンテーション反応などへと展開され、大きな業績を挙げた。
50歳代以降は天然物合成に積極的に取り組み、ショウドマイシン・コルチゾン・アドリアマイシン・コリオリン・インゲノールなど多くの化合物合成に成功した。中でもタキソールの全合成は別々に合成したA環とC環のユニットをつなぎ合わせ、巧妙な立体制御のもとにB環の8員環を構築する見事な戦略で、高い評価を受けている。
門下生
清水真(三重大)、中村栄一(東京大・院理)[1]、谷野圭持(北大・院理)、占部弘和(東工大・生命理工)等。
脚注
外部リンク