東京ビルディング(とうきょうビルディング)は、東京駅にほど近い東京都千代田区丸の内二丁目に所在するオフィスビル。
概要
旧東京中央郵便局と東京国際フォーラムの間にあった東京ビルヂングの建て替えとして計画され[2]、東京駅丸の内赤レンガ駅舎の未利用容積を、特定容積率指定(第1号)で移転して駅舎復元保存の原資とするほか、総合設計により、設定敷地に対しては1,720%の高容積を実現している[2]。またエリア内のホテル計画(ザ・ペニンシュラ東京)との間で非業務用途の入れ替えを行い、3階までの吹き抜け等のゆとりある空間構成の中で低層部の商業・パブリックエリアを実現した[2]。
デベロッパーは三菱地所が中心であるが、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)も参画している。これは、特例容積率適用区域制度が適用され、東京駅丸の内駅舎の未利用容積率の移転を受けたことと、隣接する東京三菱銀行本店の敷地も同一区画として認定を受けたためである[3]。
地下1階から地上3階は、商業施設ゾーン東京ビルTOKIA(トキア)となり、地下道によってJR東京駅丸の内地下改札口(京葉線)コンコース、東京国際フォーラム、丸の内パークビルディングに直結している。
オフィスフロア
都心部のオフィスほど、空間のインフォーマルなコミュニケーション能力が重要になると考え、長さ114mの事務室内に3ヶ所、内部階段や吹き抜けが設けられるスペースが用意された[2]。
主な入居テナント
東京ビルTOKIA
地下1階から地上3階までは商業ゾーン東京ビルTOKIAとなっており、開業時は29店舗が進出した[4]。三菱地所プロパティマネジメントが管理している。
名称のTOKIAは、「TOKYO」、「TOKIMEKI」、「Amusement」を組み合わせたもの。コピーライターの眞木準が考案した。
東京ビルヂング
旧ビルである東京ビルヂングは、旧東京市との交換で三菱財閥が所有していたものを、大倉土木(現・大成建設)に譲渡していた土地であったが、丸の内オフィス街の一元開発と戦後の企業分割で少なくなった賃貸物件を確保したかった三菱地所と、戦後経済による不況で受注建築物件を増やしたかった大成建設との間で交渉がまとまり、三菱が土地を買い戻し、大成建設ほかの施工で建設に至った[5]。
東京ビルヂングには、日本航空(1950年代後半-1996年まで)や博報堂、チッソ、東海東京証券(旧東京証券)、三菱地所などが本社を置いていた。
歴史
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『新建築』2006年3月号 p.227
- ^ a b c d 『新建築』2006年3月号 p.102
- ^ ニュースリリース 「(仮称)東京ビル新築工事着工」 三菱地所、2003年(平成15年)10月14日
- ^ 「丸の内再開発第2幕 11日、東京ビル開業、三菱一号館再現(首都圏フォーカス)」『日本経済新聞』東京 15頁 2005年11月5日
- ^ 三菱地所株式会社社史編纂室編 『丸の内百年のあゆみ』上巻、下巻、資料・年表・索引 三菱地所、1993年
参考文献
- 三菱地所株式会社社史編纂室編 『丸の内百年のあゆみ 三菱地所社史』上巻、下巻、資料・年表・索引 三菱地所、1993年。
- 「東京ビルディング」『新建築』2006年3月号。
外部リンク