杉山 文野(すぎやま ふみの、1981年〈昭和56年〉8月10日[1][2] - )は、日本のトランスジェンダー活動家、フェンシング元日本代表[2][4]。東京レインボープライド共同代表理事[5][6][7]、NPO法人「ハートをつなごう学校」代表[8][9]。渋谷区男女平等・多様性社会推進会議委員[1]や日本フェンシング協会理事[10]、日本オリンピック委員会理事[11]を歴任。性別違和(旧称は性同一性障害)当事者であることを公言しているFTM(Female To Male)。東京都新宿区歌舞伎町出身[3]。著書に『元女子高生、パパになる』[12]などがある。
来歴・人物
1981年、歌舞伎町の老舗とんかつ店・すずやの次女として生まれる[13][14]。日本女子大学附属豊明幼稚園、日本女子大学附属豊明小学校、日本女子大学附属中学校・高等学校卒業[15][16]。2000年、早稲田大学教育学部に入学し卒業。2004年、同大学院教育学研究科入学。同年に女子フェンシング日本代表となった[1]。そのため、元フェンシング日本代表・太田雄貴とは学生時代から20年以上の付き合い[4]。
早稲田大学でジェンダー論を学んだ後、その研究内容と性同一性障害と診断を受けた自身の体験を織り交ぜた『ダブルハッピネス』を2006年に講談社から出版[17](のちに韓国語翻訳[要出典]、コミック化された[18])。卒業後、2年間のバックパッカー生活で世界約50か国と南極を巡り、帰国後、大手外食系企業に3年ほど勤め独立[16]。2014年に多様性に富んだ人々がフラットに集まれる場づくりと、多様性に関する講演・研修・企画提案事業の二つの事業を行う株式会社ニューキャンバスを設立[13]。
2009年、27歳のときに乳房切除手術をしている[19]。生まれ育った歌舞伎町を拠点とし、街の清掃に取り組むグリーンバード歌舞伎町チーム代表[13]。グリーンバード設立は長谷部健(現渋谷区長)のアイデアでスタートした[13]。長谷部が渋谷区議時代に杉山と親しくなり、同性カップルに証明書を発行する発想が生まれたという[6]。そのため、杉山は2015年より始まった同性パートナーシップ制度の陰の立役者でもあるとされている[6][1]。
ゲイである親友の松中権から精子提供を受け、杉山の女性パートナーが体外受精を行った末に2018年に女児を、2020年[注 1]には男児を出産[22][20]。杉山とパートナーが暮らす家を親友が週に数回訪れて娘の世話をする、3人育児を行っている[22][5][20]。東京・渋谷を舞台に活動する「シブヤ大学」の運営メンバー[23]で、NPO法人「ハートをつなごう学校」の代表[8][9]、日本フェンシング協会理事[10]も務める。
NPO法人東京レインボープライドでは立ち上げ時から代表を務め、2019年からは山田なつみと共同代表理事[7][24]。2021年6月には日本オリンピック委員会の理事に就任している[11]。
著書
単著
原案
共著
伝記
主な出演歴
脚注
注釈
出典
外部リンク
(講演動画)