『掌/くるみ』(てのひら/くるみ)は、日本のバンド・Mr.Childrenの25枚目のシングル。2003年11月19日にトイズファクトリーより発売された[1]。
概要
通常盤のみの1形態で発売。CD EXTRAとして『掌』のミュージック・ビデオが収録されている[2]。Mr.Children初の両A面シングル[2]で、前作『HERO』から約1年ぶりのリリースとなった。アートディレクターは信藤三雄。
発売当初は両曲ともノンタイアップであった。また、同年9月よりラジオのみで公開されていた新曲「タガタメ」は未収録となっている。
桜井に小脳梗塞の疑いがあったため、2002年7月から活動休止していたが、この曲のリリースに伴い音楽活動を本格的に再開した。
11thアルバム『シフクノオト』の初回限定盤付属DVDに収録されているドキュメンタリー映像『Recording Document / May 2003 to Jan 2004』では、本楽曲のレコーディングの模様を一部観ることが出来る。
チャート成績
オリコンチャートで2週連続1位を獲得、10週連続トップ10入りを記録した。2004年度オリコン年間シングルチャートでは5位となり、2位の『Sign』と共に年間TOP10入りを果たした。初週28.7万枚、累計売上は65.2万枚。
収録曲
楽曲解説
- 掌
- くるみ
- NTTドコモ・NTTドコモ東北CMソング。タイアップは本曲の発売後に行われた。
- 23rdシングル『Any』のカップリング曲の制作中に生まれた楽曲で、桜井は2番のサビを作りながら涙を流したといい[4]、「どこかで掛け違えてきて」「一つ余ったボタン」のところは、これまで自分が書いてきた詞のなかでも特に満足のいく出来栄えだったとのこと[6]。
- 桜井は「女性に対して歌っているけど、『その女性と付き合っていた頃の自分を振り返り、失ったものもあるけど、それでもまた、明日は明日で胸を膨らませて生きていこう』そんな想いを書いた」とコメントしている[6]。
- タイトルは、「未来」を「来未」と逆さにして「くるみ」と擬人化したもの[7]。
- 桜井は「今年[注 1]の新生児の、女の子の名前で、『くるみ』がランクインしてくれると嬉しいなっていう、それぐらい、『この歌が浸透して欲しいな』とは思っていて(笑)」と語っている[5][注 2]。
- 尾崎豊のシェリーにインスパイアされた曲とのこと[6]。
- 最後はフェードアウトして終了する。
- ミュージック・ビデオでは、架空のバンド・Mr.ADULTSが登場する。終盤、このバンドの名前の候補であった "Mr.Children" と書かれた紙を桜井が拾い、画面に「1989年 Mr.Children結成前日。 (One Day Before The Band "Mr.Children" Started.) 」というテロップが出される(その紙がMr.Childrenの名前の由来であることを示唆しているが、これはフィクションである)。監督は丹下紘希が務め、網野あきら・飯田孝男・伊藤昌一・バイソン片山が出演している。このミュージック・ビデオは『SPACE SHOWER Music Video Awards 04』で「BEST VIDEO OF THE YEAR」「BEST GROUP VIDEO」の2つの賞を受賞した[9]。本作のCD EXTRAの他に、2009年2月25日発売のDVD『TANGE KOUKI VIDEO COLLECTION』、『Mr.Children 2001-2005 <micro>』の初回限定盤、『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』にも収録されている。このミュージック・ビデオは2023年発売の21stアルバム『miss you』収録の「Fifty's map ~おとなの地図」のミュージック・ビデオにも使用およびセルフ・オマージュされている。
- 別バージョンの「くるみ -for the Film- 幸福な食卓」が2007年公開の松竹系映画『幸福な食卓』の主題歌に決定し[10]、29thシングル『しるし』のカップリングに収録された。『MR.CHILDREN DOME TOUR 2005 "I ♥ U"』で披露されたバージョンをベースとし、改めてレコーディングされた。また、原曲よりキーが半音下げられている[11]。
- 36thシングル『ヒカリノアトリエ』にはMr.Childrenとサポートメンバーによるバンド・ヒカリノアトリエによるスタジオライブがカップリングされている。こちらは原曲通りのアレンジおよびキーでレコーディングされているが、メロディと歌い回しが一部変更されている。
テレビ出演
ライブ映像作品
掌
くるみ
収録アルバム
カバー
脚注
注釈
- ^ 2004年
- ^ 実際に明治安田生命調べの名前ランキング2004では同率43位にランクインしている[8]。
- ^ 1番のみの放送で、キーを半音下げて演奏された。
- ^ a b c d 最後のサビはカットされている。
- ^ a b c d 半音下げで演奏されている。
- ^ 『Mr.Children 30th Anniversary Tour 半世紀へのエントランス - 2022.5.10 TOKYO DOME – 完全版』に収録。
出典
外部リンク
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桜井和寿 - 田原健一 - 中川敬輔 - 鈴木英哉 |
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書籍 |
- 【es】 Mr. Children in 370 DAYS
- Mr.Children 詩集 優しい歌
- Mr.Children全曲詩集 『Your Song』
- Mr.Children 道標の歌
- 歌々の棲家 named Mr.Children
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関連項目 | |
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カテゴリ |
MVA BEST VIDEO OF THE YEAR受賞曲 |
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オリコン週間 シングルチャート第1位(2003年12月1日-12月8日付・2週連続) |
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