山本 武利(やまもと たけとし、1940年[1]7月29日 - )は、日本の歴史学者。一橋大学名誉教授、早稲田大学名誉教授。NPO法人インテリジェンス研究所理事長。専門は、近代日本メディア史・インテリジェンス史・プロパガンダ。愛媛県出身。
人物
1959年愛媛県立八幡浜高等学校卒業、1964年一橋大学商学部卒業、1969年一橋大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。指導教官は南博[2]。1996年「占領期メディア分析」で博士(社会学)の学位を取得。
1985年、日本出版学会賞と日本広告学会賞を受賞した。
2001年より20世紀メディア研究所を主宰する。2002年、『Intelligence』(紀伊國屋書店刊)を創刊する。
2005年、占領期雑誌記事情報データベースを完成、無料公開。
2012年、NPO法人インテリジェンス研究所を設立。理事長。
指導学生に黄昇民中国伝媒大学広告学院長・教授[3]など。
経歴
- 1940年 愛媛県生まれ
- 1959年 愛媛県立八幡浜高校
- 1960年 一橋大学商学部入学
- 1964年 同卒
- 1964年 一橋大学大学院社会学研究科修士課程入学
- 1966年 同博士課程入学
- 1969年 同修了
- 1969年 東京大学新聞研究所助手
- 1974年 関西学院大学社会学部助教授
- 1977年 埼玉大学教養学部助教授
- 1984年 同教授
- 1985年 一橋大学社会学部教授
- 1996年 博士(社会学)
- 2000年 一橋大学大学院社会学科教授
- 2001年 早稲田大学政経学部教授、早稲田大学大学院政治学研究科教授
- 2004年 中国伝媒大学広告学院 博士指導教授、一橋大学名誉教授
- 2011年 早稲大学名誉教授
- 2012年 NPO法人インテリジェンス研究所理事長
著書
単著
- 『新聞に見る政治広告の歴史』(朝日新聞社、1972年)
- 『新聞と民衆―日本型新聞の形成過程』(紀伊國屋書店、1973年)
- 『新聞・テレビをどう見るか―どこまで信じていい?』(ポプラ社、1975年)
- 『近代日本の新聞読者層』(法政大学出版局、1981年)
- 『広告の社会史』(法政大学出版局、1984年)
- 『公害報道の原点―田中正造と世論形成』(御茶の水書房、1986年)
- 『新聞記者の誕生―日本のメディアをつくった人びと』(新曜社、1990年)
- 『マスコミは人を裁けるか―報道される側の人権』(ポプラ社、1991年)
- 『占領期メディア分析』(法政大学出版局、1996年)
- 『特務機関の謀略―諜報とインパール作戦』(吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、1998年)。オンデマンド2017年
- 『紙芝居―街角のメディア』(吉川弘文館〈歴史文化ライブラリー〉、2000年)。オンデマンド2017年
- 『日本兵捕虜は何をしゃべったか』(文春新書、2001年)
- 『ブラック・プロパガンダ―謀略のラジオ』(岩波書店、2002年)
- 『朝日新聞の中国侵略』(文藝春秋、2011年)
- 『GHQの検閲・諜報・宣伝工作』(岩波書店〈岩波現代全書〉、2013年)
- 『日本のインテリジェンス工作 陸軍中野学校、731部隊、小野寺信』[4](新曜社、2016年)
- 『陸軍中野学校―「秘密工作員」養成機関の実像』 (筑摩書房〈筑摩選書〉、2017年)
- 『検閲官 発見されたGHQ名簿』(新潮新書、2021年)
共著
編著
- 『現代中国の消費革命―改革開放下中国市民の消費・広告意識』 (日経広告研究所、1989年)
- 『日韓新時代―韓国人の日本観』 (同文舘出版、1994年)
- 『日本の近・現代史と歴史教育』 (築地書館、1996年)
- 『現代広告学を学ぶ人のために』 (世界思想社、1998年)
- 『百貨店の文化史―日本の消費革命』 (世界思想社、1999年) 西沢保との共編
- 『米軍による日本兵捕虜写真集』 (青史出版、2001年)
- 『新聞・雑誌・出版』(ミネルヴァ書房、2005年)
- 『延安リポート―アメリカ戦時情報局の対日軍事工作』 (岩波書店、2006年)
- 『岩波講座「帝国」日本の学知第4巻 メディアのなかの「帝国」』 (岩波書店、2006年)
- 『占領期文化をひらく―雑誌の諸相』 (早稲田大学出版部、2006年)
- 『占領期雑誌資料体系 大衆文化編』(全5巻) (岩波書店、2008年-2009年)
- 『占領期雑誌資料体系 文学編』(全5巻) (岩波書店、2009年-2010年)
関連項目
脚注
- ^ 公式ホームページのプロフィール
- ^ 「昭和43年度学位授与・単位修得論文」一橋研究
- ^ [1]
- ^ 今週の本棚・本と人『日本のインテリジェンス工作』 著者・山本武利さん毎日新聞
外部リンク