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『実録 阿部定』(じつろくあべさだ)は、1975年製作・公開の日本映画。日活ロマンポルノの一作。カラー、シネマスコープ。
田中登監督、宮下順子主演。1976年のキネマ旬報では10位。
あらすじ
阿部定は、中野・新井の料理屋「吉田屋」の女中として働いていた時の主人、石田吉蔵と、荒川の尾久の待合「満左喜」で情事に耽っていた。行為は芸者の前でも、女中の前でも構わず続けられた。定は包丁で自らの腕を傷つけて吉蔵になめさせたり、首を絞めあったりと危険な行為を繰り返していた。
お金の無くなった定は、恩師である大宮先生を訪ねて春を売り、お金を貰う。
ラジオからは二・二六事件の放送が流れる。
首を絞められた体調を崩した吉蔵は一度、家に戻ると言い、嫉妬した定は吉蔵が寝ている間に首を絞めて殺す。
定は、過去に様々な地方を、職業を転々としたことを思い出す。
定は吉蔵の死体の局部を包丁で切り取り、「満左喜」を後にし、再び大宮先生を訪ねて体を預ける。
地方を逃亡する定だが、やがて猟奇事件は世間の話題となり、覚悟を決める定。通報により定の隠れ場所に警察がやってくるのであった。
スタッフ
キャスト
- 阿部定(中野・新井の料理屋「吉田屋」の女中、31歳) - 宮下順子
- 石田吉蔵(中野・新井の料理屋「吉田屋」主人、41歳) - 江角英明
- 大宮先生(定子の名古屋時代の恩師で愛人) - 坂本長利
- 芸者 - 花柳幻舟
- 按摩 - 五條博
- 刑事 - 小泉郁之助
- 「満左喜」の女中(荒川の尾久の待合) - 千草蘭
- 定の父親 - 久松洪介
- 吉蔵の妻 - 橘田良江
- 「品川館」の女中 - 大谷木洋子
- 用心棒 - 庄司三郎
- - 谷文太
- 古着屋の店員 - 水木京一
外部リンク