大洲総合運動公園硬式野球場(おおすそうごううんどうこうえん こうしきやきゅうじょう)は、大分県大分市の大洲総合運動公園内にある野球場である。
命名権導入(後述)による呼称は「別大興産スタジアム」(べつだいこうさんスタジアム)で、従来の愛称は「新大分球場」(しんおおいたきゅうじょう)。施設は大分県が所有し、大分県公園協会が運営管理を行っている。
概要・歴史
かつて旧大分空港(1971年に国東半島に移転)のエプロンだった場所に建設され、1980年3月に完成、6月から供用を開始した。翌1981年、プロ野球公式戦のナイター開催に対応可能な照明設備を追加整備した。
少年野球、高校野球、社会人野球などアマチュア野球公式戦を中心に利用されている。
プロ野球は、広島東洋カープや南海ホークスなどが主催公式戦を数年に一度に開催していたが、1989年に行われた福岡ダイエーホークス対近鉄バファローズ戦を最後に公式戦の開催からは遠ざかり、毎年春のオープン戦で使用される程度であった。しかし、2008年5月28日のセ・パ交流戦で19年ぶりに横浜ベイスターズ主催による福岡ソフトバンクホークスとの試合が行われた。
老朽化に伴い、2011年10月からグラウンド拡張やスコアボードの全電光化などの改修を行ない、芝生の養生などを経て、2012年6月2日に使用が再開された[1]。また、大分県別府市に本社を置く不動産業の別大興産が、年648万円・3年間の条件で命名権を取得し、同日より呼称が「別大興産スタジアム」となった[2]。その後2015年に年702万円・3年間の条件で命名権期間を更新[3]。2018年と2021年に期間を延長し、現在は2024年5月末までの契約となっている[4]。
2021年に開幕した九州アジアリーグに所属する大分B-リングスが本拠地として主催試合を実施している[5]。2021年2月に発表された初年度の日程では使用球場の中で最多開催(17試合)となっていた[6]。最終的に初年度の開催試合数は14試合で、当初予定通り最多開催であった[7]。
2022年には東都大学野球史上初めての地方開催試合として、春季リーグ1部開幕戦が開催された[8]。
主なエピソード
プロ野球開催実績
広島東洋カープ
セントラルリーグ公式戦
オープン戦
- 1985年3月24日 広島東洋カープ 11-9 阪神タイガース
- 1987年3月15日 広島東洋カープ 6-4 横浜大洋ホエールズ 観衆:7,000人
- 1989年3月21日 広島東洋カープ 4-7 中日ドラゴンズ 観衆:12,000人
- 1990年3月21日 広島東洋カープ 3-11 中日ドラゴンズ 観衆:10,000人
- 1993年3月14日 広島東洋カープ 6-5 中日ドラゴンズ 観衆:8,000人
- 1994年3月14日 広島東洋カープ - 中日ドラゴンズ
- 1996年3月16日 広島東洋カープ 2-5 阪神タイガース
横浜DeNAベイスターズ
セ・パ交流戦
読売ジャイアンツ
オープン戦
- 1984年3月9日 読売ジャイアンツ 2-3 阪神タイガース 観衆:22,000人
- 1986年3月7日 読売ジャイアンツ 2-1 ロッテオリオンズ
- 1987年3月6日 読売ジャイアンツ 3-1 阪急ブレーブス 観衆:20,000人
- 1988年3月3日 読売ジャイアンツ 7-2 阪急ブレーブス 観衆:17,000人
- 1989年3月3日 読売ジャイアンツ 0-10 横浜大洋ホエールズ 観衆:18,000人
- 1990年3月12日 読売ジャイアンツ 3-3 福岡ダイエーホークス 観衆:20,000人
- 1995年3月3日 読売ジャイアンツ - 福岡ダイエーホークス
- 2003年3月3日 読売ジャイアンツ 2-5 中日ドラゴンズ
- 2005年2月26日 読売ジャイアンツ 3-4 東北楽天ゴールデンイーグルス 観衆:13,700人
イースタンリーグ公式戦
- 1987年5月5日 読売ジャイアンツ 8-0 西武ライオンズ
- 1993年5月5日 読売ジャイアンツ 4-2 西武ライオンズ
- 2000年5月6日 読売ジャイアンツ 3-10 ヤクルトスワローズ
- 2004年5月4日 読売ジャイアンツ 4-12 西武ライオンズ
イースタン・ウエスタン交流戦
- 2016年9月4日 読売ジャイアンツ 2-5 福岡ソフトバンクホークス 観衆:2,754人
阪神タイガース
オープン戦
大阪近鉄バファローズ
パシフィックリーグ公式戦
福岡ソフトバンクホークス
パシフィックリーグ公式戦
- 1985年7月6日 南海ホークス 2-1 ロッテオリオンズ 観衆:5,500人
- 1985年7月7日 南海ホークス 2-7 ロッテオリオンズ 観衆:7,000人
- 1989年8月19日 福岡ダイエーホークス 0-1 近鉄バファローズ 観衆:12,000人
- 1989年8月20日 福岡ダイエーホークス 1-5 近鉄バファローズ 観衆:12,000人
オープン戦
- 2014年3月16日 福岡ソフトバンクホークス 10-0 読売ジャイアンツ 観衆:11,166人
- 2018年3月13日 福岡ソフトバンクホークス 7-8 読売ジャイアンツ 観衆:9,641人[9]
ウエスタンリーグ公式戦
- 2001年5月19日 福岡ダイエーホークス 10-5 サーパス神戸
- 2001年5月20日 福岡ダイエーホークス 4-5 サーパス神戸
- 2011年6月4日 福岡ソフトバンクホークス 7-0 広島東洋カープ 観衆:3,676人
- 2012年9月1日 福岡ソフトバンクホークス 7-1 オリックス・バファローズ 観衆:3,262人
- 2017年6月25日 福岡ソフトバンクホークス - 中日ドラゴンズ(中止)
- 2019年4月21日 福岡ソフトバンクホークス 2-6 オリックス・バファローズ 観衆:1,841人
- 2022年6月26日 福岡ソフトバンクホークス 5-1 オリックス・バファローズ 観衆:2,216人
オリックスブルーウェーブ
オープン戦
施設概要
- (改修前は両翼:91m、中堅:120m)
- 内野:土、外野:天然芝(ティフトン)
- 照明設備:6基(照度8段階)
- スコアボード:フルカラーLED対応フリーボード
- (改修前は得点表示部が電光式(白色電球)で、その他はパネル式)
- 収容人員:15,500人(ネット裏:背もたれ付セパレートチェア、一・三塁側:ベンチ、外野:芝生)
交通
- 大分バス・大分交通バス(共同運行)、「大分バス本社前6番のりば」停留所より、「大洲運動公園前」停留所にて下車
脚注
関連項目
外部リンク