多摩石(秋田大学附属鉱業博物館 所蔵)
多摩石 (たませき、 Tamaite)は、2000年 に発表された日本産新鉱物 で、鉱物学者 の松原聰 (国立科学博物館 )などにより東京都 奥多摩町 の白丸マンガン鉱山から発見された[ 1] 。 化学組成 は(Ca,K,Ba,Na) 3-4 Mn24 (Si,Al) 112 ・21H2 Oで、単斜晶系 。色は無色から帯褐色で、モース硬度 は4。
ガノフィル石 [ 2] (Ganophyllite)と同じ層状ケイ酸塩鉱物 で、層間の陽イオン がカルシウム を主とする種である。発見地が多摩地方に属することから命名された。
多摩石のカルシウムがカリウム に置換するとガノフィル石に、ナトリウム に置換するとエグレトン石 [ 3] (Eggletonite)となる。これらは外観上では区別できず、共産することもあるため科学的分析が必要となる。
脚注
^ Matsubara, S. et al. (2000): Tamaite, the Ca-analogue of ganophyllite, from the Shiromaru mine, Okutama, Tokyo, Japan. Jour. Mineral. Petr. Sci., 95, 79-83.
^ Ganophyllite , mindat.org
^ Eggletonite , mindat.org
関連項目
参考文献
松原聰「新鉱物発見物語」、東京都で最初に見つかった新鉱物-多摩石、2006年、岩波書店、93~97頁。
外部リンク