国鉄ミ250形貨車(こくてつミ250がたかしゃ)は、かつて鉄道省及び1949年(昭和24年)6月1日以降は日本国有鉄道(国鉄)に在籍した水運車(水槽車)である。
本形式と同時期に同種類の種車を改造したミ300形についても本項目で解説する。
ミ250形
1927年(昭和2年)1月中旬に廃車となった5400形蒸気機関車の炭水車を種車として11 t 積み水運車5両が鷹取工場にて製作された。形式名はミ370形と定められたが、1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりミ250形(ミ370 - ミ374→ミ250 - ミ254)に変更された。落成後全車神戸鉄道局に配属された。
本形式と同じ5400形蒸気機関車の炭水車を種車に同年4月にミ375形ミ375(後のミ170形ミ189)が製作されたがこちらは10 t 積みであるところが異なる。
塗色は、黒であり、寸法関係は全長は5,996 mm、全幅は2,286 mm、全高は2,630 mm、軸距は1,486 mm+1,486 mm、自重は10.0 t - 10.6 t、換算両数は積車2.2、空車1.0である。
1953年(昭和28年)9月2日に最後まで在籍したミ250が廃車となり同時に形式消滅となった。
ミ300形
1927年(昭和2年)1月中旬に廃車となった6270形蒸気機関車の炭水車を種車として12 t 積み水運車3両が鷹取工場にて製作された。形式名はミ380形と定められたが、1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりミ300形(ミ380 - ミ382→ミ300 - ミ302)に変更された。落成後全車神戸局に配属された。
塗色は、黒であり、寸法関係は全長は5,958 mm、全高は2,560 mm、軸距は1,486 mm+1,486 mm、自重は9.9 t - 10.5 t、換算両数は積車2.2、空車1.0である。
1955年(昭和30年)5月11日に最後まで在籍したミ301が廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
- 吉岡心平『3軸貨車の誕生と終焉(戦後編)』(初版)ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 9〉、2000年4月1日。ISBN 4-87366-198-6。
- 貨車技術発達史編纂委員会『日本の貨車-技術発達史-』(初版)日本鉄道車輌工業会、2008年3月1日。
関連項目