吉田 啓介(よしだ けいすけ、1962年[1] ー )は、日本の音響監督、吹き替え演出家である。フリー[2]。かつてはグロービジョンに所属していた[1]。
経歴
日本大学藝術学部映画学科卒業[2]。1985年、グロービジョンに入社[1]。演出家の左近允洋に師事しつつ、制作進行などアシスタント業務を担当する[1]。
1992年、TBSにて放映した『摩天楼はバラ色に』が初の長編映画演出作となる(ただし、当時はキャリアの浅さを理由に左近允がクレジットされた)[3]。その後は洋画や海外ドラマ、ドキュメンタリーの字幕・吹き替え制作に従事し、制作部長・技術管理部長・演出部長を歴任した[2]。
2023年、グロービジョンを定年退職[4]。以降はフリーの音響演出家として活動している。
エピソード
少年時代からファンであった『刑事コロンボ』シリーズは、『新・刑事コロンボ』にて初参加。制作担当として、最初のシリーズからのスタッフである左近允洋や額田やえ子、左近允から演出を引き継いだ壷井正らを支えた。その後、二人が他界した後に制作された追加収録、および最終作「殺意のナイトクラブ」にて演出を担当し、ファンの期待に応えないといけないという不安を持つ一方で「子供のころから1ファンとして見ていた作品が、途中からアシスタント、制作進行として関わり、最後の最後に自分が演出する。こんな体験は他ではない」「ここまでやったからには、最後は、さあ俺がやるぞ」と嬉しい気持ちになったことを明かしている[1]。
2001年、開園当時のユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、パーク内すべての日本語音声で演出を務めた[5]。演出時は「聞こえてくるのは日本語でもここはアメリカなんだよ」ということを意識したという[6]。後に、一番楽しかった仕事としてこの件を挙げたことがあるほか、近年の「“映画のテーマパーク”の看板を下ろした」雰囲気には「エンタテイメントの宿命」としつつ寂しさがあることも明かしている[7][8][9]。
アトラクション「ターミネーター 2:3-D」のキャラクター「綾小路麗華」の命名者は吉田である[10]。打ち合わせの席で本国の担当者から「“Kimberley Duncan”の和名を考えてくれ」と依頼されたといい、「アメリカだとどんな印象の名前ですか?」と尋ねた際に担当者から「由緒ある名家のお嬢様だが高飛車で高圧的な感じ」と返答があったことから、5秒ほどで考えた名前だったという。なお、その担当者はこの和名を「Sounds good!」と即座に採用したとのこと[11]。
主な参加作品
※特筆の無い限り、すべて演出
映画
テレビドラマ
海外アニメ
その他
- 他多数
出演
連載
- 「吉田Dのオススメふきカエル」 - ふきカエル大作戦
脚注
出典
関連項目
外部リンク