古屋 美登里(ふるや みどり、1956年 - )は、日本の翻訳家、エッセイスト。
来歴
神奈川県平塚市生まれ。神奈川県立平塚江南高等学校を経て、早稲田大学教育学部を卒業後、「早稲田文学」の編集に従事。
20代から翻訳を始め、当初はコンピューター、ビジネス書、のち英米の小説やノンフィクションを訳す。
10代後半から倉橋由美子の薫陶を受け、倉橋の死後、倉橋作品の復刊に携わり、倉橋由美子エッセイ集『最後の祝宴』(幻戯書房 2015)の監修を務める。
著書
翻訳
ノンフィクション
- 『日曜日のコンピュータ読本 BASICから人工知能までの面白情報ランド』(マイク・エーデルハート,ダグ・ゲール、服部康夫共訳、ダイヤモンド社) 1985
- 『コンピュータ、嫌いでも使いこなす 知的生産技術としてのアルゴリズム』(ジョン・ショア、ダイヤモンド社) 1986
- 『戦略はシンプルなほど成功する IBMを標的にしたわが半生』(アン・ワング、ダイヤモンド社) 1987
- 『イーディ '60年代のヒロイン』(ジーン・スタイン,ジョージ・プリンプトン、青山南共訳、筑摩書房) 1989
- 『描かれた女性たち - 現代女性作家の短編小説集』(マーガレット・アトウッド,アリス・マンローほか、共訳、SWITCH LIBRARY) 1989
- 『モロニック・インフェルノ』(マーティン・エイミス、筑摩書房) 1993
- 『あなたがいて、よかった』(バーバラ・シュルゴールド,リン・シピオーラ、実川元子共訳、文藝春秋) 1995
- 『ラブレター 返事のこない60通の手紙』(ジル・トルーマン、倉橋由美子共訳、宝島社) 1995
- 『お気をつけて、いい旅を。異国で出会った悲しくも可笑しい51の体験』(メアリー・モリス他、中俣真知子共訳、アスペクト) 1995
- 『きみたち、飼主というやつは、まったく ネコたちのユーウツ』(スティーブン・ベイカー、アスペクト) 1996
- 『I shot Andy Warhol ポップカルト・ブック』(メアリー・ハロン,ダニエル・ミナハン、早川書房) 1996
- 『レナの約束』(レナ・K・ゲリッセン,ヘザー・D・マカダム、清流出版) 1996、のち中公文庫 2011
- 『天国なんか待たせておけ! わたしの乳がん日記』(エリザ・セグレイヴ、三田出版会) 1997
- 『猫はゴルフなんかしない』(リンダ・コナー,アントーニア・ヴァン・ダー・ミール、アスペクト) 1997
- 『セックスとニューヨーク シングル・ウーマンが語る性的生活』(キャンディス・ブシュネル、早川書房) 1997、のち文庫 テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」(Sex and the City)の原作
- 『ケルアック』(バリー・リフォード,ローレンス・リー、青山南ほか共訳、毎日新聞社) 1998
- 『魂の叫び 11歳の殺人者、メアリー・ベルの告白』(ジッタ・セレニー、清流出版) 1999
- 『「ニューヨーカー」とわたし 編集長を愛した四十年』(リリアン・ロス、新潮社) 2000
- 『心察 ぬくもりとやすらぎを求めて』(デイヴィッド・クール、医学評論社) 2003
- 『モテる女になるためのラブ・ルール フェロモン篇 / セックス篇』(バーバラ・キースリング、ソニー・マガジンズ) 2003 後に文庫 『モテのラブ・ルール』(ヴィレッジ・ブックス)2007
- 『セックス・アンド・ザ・シティのキュートな欲望 性とファッションの秘密を探る』(キム・アカス,ジャネット・マッケイブ編、柿沼瑛子,安原和見共訳、朝日出版社) 2004
- 『サリー 花のような女の子 ダウン症の天才少女画家』(ビル・アンダーソン、光文社) 2005
- 『素晴らしい親 魅力的な教師』(アウグスト・クリ、ポプラ社) 2006
- 『ぼくには数字が風景に見える』(ダニエル・タメット、講談社) 2007、のち講談社文庫 2014
- 『天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界』(ダニエル・タメット、講談社) 2011
- 『奪われた人生 - 18年間の記憶』(ジェイシー・リー・デュガード、講談社) 2012、のち改題文庫化『誘拐監禁 奪われた18年間』 2016
- 『ぼくと数字のふしぎな世界』(ダニエル・タメット、講談社) 2014
- 『帰還兵はなぜ自殺するのか』(デイヴィッド・フィンケル、亜紀書房) 2015
- 『兵士は戦場で何を見たのか』(デイヴィッド・フィンケル、亜紀書房) 2016
- 『シリアからの叫び』(ジャニーン・ディ・ジョバンニ、亜紀書房) 2017
- 『予期せぬ瞬間』(アトゥール・ガワンデ、みすず書房) 2017 - 『コード・ブルー』(2004)の復刊
- 『人喰い ロックフェラー失踪事件』(カール・ホフマン、亜紀書房) 2019
- 『スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝』(デイヴィッド・マイケリス、亜紀書房) 2019
- 『その名を暴け #MeToo に火をつけたジャーナリストたちの闘い』(ジョディ・カンター,ミーガン・トゥーイー、新潮社) 2020、のち新潮文庫 2022
- 『第三の極地 エヴェレスト、その夢と死と謎』(マーク・シノット、亜紀書房) 2023
- 『わたしの香港 消滅の瀬戸際で』(カレン・チャン、亜紀書房)2023
- 『美術泥棒』(マイケル・フィンケル、亜紀書房)2023
- 『ロスチャイルドの女たち』(ナタリー・リヴィングストン、亜紀書房)2023
- 『スペシャルティコーヒーの経済学』(カール・ウィンホールド、亜紀書房)2024
- 『アメリカの悪夢』(デイヴィッド・フィンケル、亜紀書房)2024
フィクション
『ハートストーン』(ルース・レンデル、福武書店) 1989
- 『ミセス・キャリバン』(レイチェル・インガルズ、福武書店) 1991
- 『蛙たちが死んだ夏』(デブラ・スパーク、筑摩書房) 1991
- 『ザ・シンギング』(シーロン・レインズ、講談社) 1992
- 『あなたといた場所』(ローリー・ムーア、新潮社) 1995
- 『もし川がウィスキーなら』(T・コラゲッサン・ボイル、青山南共訳、新潮社) 1997
- 『岬』(チャールズ・ダンブロジオ、早川書房) 1998
- 『なくてはならない狂気』(ジェン・クローウェル、新潮社) 1999
- 『ドリームチーム弁護団』(シェルドン・シーゲル、講談社文庫) 2001
- 『サンタクロースの忘れもの』(ローリー・ムーア、新潮社) 2001
- 『検事長ゲイツの犯罪 ドリームチーム弁護団』(シェルドン・シーゲル、講談社文庫) 2002
- 『いつかわたしに会いにきて』(エリカ・クラウス、早川文庫) 2002
- 『ブロンド マリリン・モンローの生涯』(ジョイス・キャロル・オーツ、講談社) 2003
- 『ブロンド in ラブ』(キャンディス・ブシュネル、早川書房) 2003、のち改題『彼女たちが欲しいもの』(ハヤカワ文庫) 2008
- 『極楽にいった猫』(エリザベス・コーツワース、清流出版) 2003
- 『あなたはひとりぼっちじゃない』(アダム・ヘイズリット、新潮社) 2004
- 『One day 死ぬまでにやりたい10のこと』(ダニエル・エーレンハフト、ポプラ社) 2005
- 『二十一の短編』(グレアム・グリーン、共訳、ハヤカワepi文庫) 2005
- 『観光』(ラッタウット・ラープチャルーンサップ、早川書房) 2007、のちハヤカワepi文庫 2010
- 『暗号名サラマンダー』(ジャネット・ターナー・ホスピタル、文藝春秋) 2007
- 『ニューヨーク・チルドレン』(クレア・メスード、早川書房) 2008
- 『記憶に残っていること』(堀江敏幸編、共訳、新潮クレストブックス) 2008
- 『日曜日の空は』(アイラ・モーリー、早川書房) 2009
- 『静かなアリス』(リサ・ジェノヴァ、講談社) 2009、のち改題『アリスのままで』 キノブックス) 2015
- 『夫の愛した恋人たち』(ブリジット・アッシャー、文春文庫) 2009
- 『ネザーランド』(ジョセフ・オニール、早川書房) 2011
- 『森の奥へ』(ベンジャミン・パーシー、早川書房) 2012
- 『見えない日本の紳士たち』(グレアム・グリーン、共訳、ハヤカワepi文庫) 2013
- 『双眼鏡からの眺め』(イーディス・パールマン、早川書房) 2013
- 『国境の向こう側』(グレアム・グリーン、共訳、ハヤカワepi文庫) 2013
- 『モンスターズ 現代アメリカ傑作短編集』(B・J・ホラーズ編、白水社) 2014
- 『海を照らす光』(M・L・ステッドマン、早川書房) 2015、のちにハヤカワepi文庫 2017
- 『ベスト・ストーリーズIぴょんぴょんウサギ球』(リング・ラードナー他、共訳、早川書房) 2015
- 『蜜のように甘く』(イーディス・パールマン、亜紀書房) 2020
- 『幸いなるハリー』(イーディス・パールマン、亜紀書房) 2021
- 『月の番人』(トム・ゴールド、亜紀書房) 2021
- 『わたしのペンは鳥の翼』(アフガニスタンの女性作家たち 小学館) 2022
- 『望楼館追想』(エドワード・ケアリー、文藝春秋) 2002、のち文春文庫 2004、のち創元文芸文庫 2023
- 『アルヴァとイルヴァ』(エドワード・ケアリー、文藝春秋) 2004
- 「私の仕事の邪魔をする隣人たちに関する報告書」(エドワード・ケアリー、共訳、文春文庫『もっと厭な物語』) 2014
- 『堆塵館』(エドワード・ケアリー、東京創元社、アイアマンガー三部作1) 2016
- 『穢れの町』(エドワード・ケアリー、東京創元社、アイアマンガー三部作2) 2017
- 『肺都』(エドワード・ケアリー、東京創元社、アイアマンガー三部作3) 2017
- 『おちび』(エドワード・ケアリー、東京創元社) 2019
- 『飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集』(エドワード・ケアリー、東京創元社) 2021
- 『呑み込まれた男』(エドワード・ケアリー、東京創元社) 2022
- 『B 鉛筆と私の500日』(エドワード・ケアリー、東京創元社)2023
外部リンク