北海道立産業共進会場(ほっかいどうりつさんぎょうきょうしんかいじょう、1972年7月開場[2] - 2016年3月31日閉鎖[5])は、北海道札幌市豊平区にあった施設[5]。愛称は「月寒グリーンドーム」[6]。
概要
1968年の北海道百年記念事業の一環として天候に左右されない家畜共進会の開催を目的として1967年に建設の検討を開始し[7]、日本には常設の共進会場がないことからアメリカ・ウィスコンシン州の「デーン・カウンティ記念館」(en)を参考に設計し1970年より建設に着手[8]、1972年7月に開業[1]。北海道農政部の所管で運営され[1]、日本初の総合畜産共進会場として[6]、4年ごとに開かれる「北海道総合畜産共進会」や競走馬の競り市といった畜産関係の催事場としての利用を主目的として館外には牛馬をつなぐ設備も設けられた[1]。
また、北海道における産業の振興および生活文化の向上を図る事を目的に多目的な使用も想定されており博覧会、スポーツ、コンサート、各種見本市、自動車販売等の畜産以外の各種イベントにも使用され[1][9]、札幌市内最大のホールが2,300人程度の定員だったのに対し本会場は3,500-4,000人規模の収容力を擁しており、通年利用可能なアリーナ会場として北海道立総合体育センターや札幌ドームの完成までは国内外の有名歌手のコンサート会場にも用いられた[1]。その一方で周辺の宅地化が進展するに伴い家畜の臭いへの苦情も生じ1986年を最後に畜産関係の利用を終了[1]。
愛称「月寒グリーンドーム」は、所在地名「月寒」と公園周辺の芝生をイメージした「グリーンドーム」、ドーム型の建物を表す「ドーム」を合わせたものとして畜産関係以外での利用の増加を受けてイメージ向上を目的に制定された[6]もので屋根の色は白色となっている。
2009年(平成21年)9月には、施設の老朽化が進み維持管理の負担が増加する一方で建設当時と比べ大規模屋内施設が増加したことを理由に2015年度(平成27年)を目処に廃止する方針を固め[10]、2016年(平成28年)3月31日に閉鎖された[5]。
2016年(平成28年)度中に売却及び解体を検討するとしていたが[11][12][13][注釈 1]、最終的に2018年(平成30年)4月末時点で建物は解体。
跡地のうち44,000平米には大和リースが手掛ける大型商業施設が2019年(令和元年)6月に完成する予定とし[15]、「ブランチ札幌月寒」として2019年7月19日に一部先行開業し10月23日に全面開業した[16]。未活用の約7万9千平米の市有地にはアクセスサッポロの後継となる展示・見本市会場の整備が計画されており、2027年(令和9年)の竣工[17]、同年9月供用開始を予定している[18]。
施設概略
- バレーボール・バスケットボール・ハンドボール・フットサル・テニス・格闘技・体操などといった屋内競技・展示会に利用できる[2][19]。
沿革
交通
周辺
参考資料
脚注
注釈
- ^ その間2017年6月10日から8月29日まで、木下大サーカスがグリーンドーム駐車場の一部を使って興行を行っていた[14]。
- ^ 2012年(平成24年)11月、道は、北翔クロテックが契約を断った客に執拗(しつよう)に勧誘を続けるなど違法勧誘行為を繰り返していたとして、3カ月間の一部業務停止を命じていたが[34]、その後12月10日付で命名権を解除した[35]。
- ^ 月寒ドーム閉鎖後は「月寒東3条11丁目」に改称された[39]。
出典
外部リンク