伊丹南口駅(いたみみなみぐちえき)は、兵庫県川辺郡伊丹町(現伊丹市)と園田村(現尼崎市)の境界付近に存在した[3]駅(廃駅)である。川辺馬車鉄道の駅として開設され、後身の摂津鉄道でも存続したが、阪鶴鉄道による改軌時に廃止された。現在のJR福知山線の伊丹駅と猪名寺駅の間に当たる。
歴史
- 1891年(明治24年)9月:川辺馬車鉄道の長洲 - 伊丹間開業時に伊丹南口停車場(中間駅)として開業[1]。軌間1067 mm。
- 1893年(明治26年)12月:川辺馬車鉄道が摂津鉄道に譲渡される。軌間が762 mmに変更(改軌)される。列車の停止が中止される[4]。
- 1894年(明治27年)3月:摂津鉄道の駅として再開業[4][5]。
- 1897年(明治30年)
- 2月:阪鶴鉄道の駅となる[6]。
- 12月:軌間が1067 mmに変更(改軌)された際に、廃止。当時の伊丹町議会が 阪鶴鉄道への復活請求を決議したが、受け入れられず[2]。
現状
明治時代に発行された大日本帝国陸地測量部地図「塚口」には、摂津鉄道の線路が江戸時代以前から存在する有馬街道(大坂道、湯山街道)と交差する地点に駅が描かれている。
現在、JR福知山線と有馬街道の交点には伊丹南口踏切がある。駅が街道との交点に設置されていたため、街道と交わる踏切の名称も駅と同じ伊丹南口とされ、駅の廃止後も残ったと考えられる。かつてそこに伊丹南口駅が存在したことを示す、数少ない証である。
脚注
- ^ a b 「川辺馬車鉄道乗客貨物運賃収入表」|尼崎市史第7巻p698 (1976)
- ^ a b 伊丹市史第3巻p258 (1972)
- ^ 尼崎市史第3巻p268 (1970)
- ^ a b 「琴陽雑誌」第21号(1894)|尼崎市史第7巻p700 (1976)
- ^ 官報では南口「鉄道哩数」『官報』1894年3月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 鉄道各駅の乗降人員と貨物量 大物・長洲・南口駅(阪鶴鉄道)|尼崎市史第9巻p259 (1983)
参考文献
- 伊丹市史
- 尼崎市史
- 川西市史「かわにし」
- 宝塚市史
関連項目
福知山線(尼崎 - 福知山)(JR宝塚線 : 大阪 - 尼崎 - 篠山口) ![G](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3a/JRW_kinki-G.svg/17px-JRW_kinki-G.svg.png) |
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