『人も歩けば』(ひともあるけば)は、梅崎春生が1959年に刊行した小説(中央公論社刊行)。また、同作を原作とする1960年公開の川島雄三監督による同名の日本映画。東京映画製作、東宝配給、モノクロ、上映時間99分、東宝スコープ。
あらすじ
主人公の砂川桂馬は、キャバレーのドラマーをしていたが、銀座の質屋「成金屋」の主人と将棋仲間だったことから、「成金屋」の婿となる。しかし、義父はすぐに死亡、桂馬は商売に失敗。「あかしや化粧品」のセールスマンとなる。銭湯「八卦湯」の店主で、手相占い師の日高泥竜子に、「婿入り先を近々出る」「大金を手にする」と占われる。
義母と妻が探偵(金田一小五郎)をつかって素行調査をしたことから、おでん屋「すみれ」に出入していることも責められ、桂馬は喧嘩わかれをし、ドヤ街の、並木浪五郎が経営する「ベッドハウス」に暮らすことになる。ベッドハウスにいた板割鉄太郎を弟分にしたが、金を持ち逃げされて無一文になる。そのため、桂馬は、烏森にある日高泥竜子の銭湯で、三助をしてくらすようになる。
ところが、桂馬の伯父がなくなり、9000万円の遺産が入ることになり、それをしった成金屋の一家は、桂馬を探し始める。さがされていることを知った桂馬は、逃げようとするが、日高泥竜子が作ろうとしている新興宗教「心霊八相会」の教祖役を頼まれる。日高がやめた銭湯は、すみれが買い取り「すみれ湯」となる。
そうこうしているうちに、気が付くと、桂馬は将棋を指している最中だった。
キャスト
スタッフ
脚注
外部リンク