不変流(ふへんりゅう)とは、古武道の流派のうちのひとつ。棒術、薙刀術、柔術、捕縄術、居合などを含む。(目録には尻剣(手裏剣)、松明など隠密に近い内容も記されている)
不変心王を開祖としているが、この不変心王とは秋田の由利十二頭の流れをくむ岩谷外記義続のこととする説もある。
後に不変流を継承した斉藤環清行が1716年(享保元年)に盛岡藩に仕官したことにより盛岡藩に伝えられた。環は名前を拝領したほどの達人で『内史略』にも逸話が残る。
門弟が数流に分かれる。習得者の特徴として50~100石程度の中下級武士に多い。
不変流の柔術・棒術は盛岡藩校・明義堂の武術科目にも採用された。
幕末の師範には楢山隆貢(家老楢山家の傍系)があげられる。
相伝者
不変心王-斉藤環清行(元禄頃の人物)-斉藤兵左衛門清遥-池田伴蔵光繁-楢山幾之丞隆貢-池田貢光伝-上村武衛門忠徳-鈴木弥助範袁-太田多見平忠視(慶応3年没)-三浦蔵人信義(この後2代続くが中断)・・・
参考文献
- 『不変流外物人巻・作人館物語』(岩手日報社)
- 参考諸家系図・前川善兵衛文書