ボアリ(Boali)は中央アフリカ共和国オンベラ・ムポコ州の都市。また同州の州都である。国道1号線とムバリ川(フランス語版)が交差する付近に街が形成されている。首都バンギからは国道1号線から道なりに約54キロメートルの距離にある[2]。
行政区分ではボアリ郡に属しているコミューンである。ただしボアリ郡はボアリ・コミューン単独で構成されているため、ここでは同一のものとして扱う。ボアリ郡およびボアリ・コミューンの面積は4,760平方キロメートル[3]、人口は62,071人。内訳は市街地の人口が18,090人、郊外の人口が43,981人(人口はいずれも2021年推計[4])。
歴史
1967年5月12日、ビンボに代わってオンベラ・ムポコ州の州都となる。1982年頃、州都はボアリからビンゴへ変更となり州都の地位を失った[5]。
2021年1月21日、ビンボがバンギ州へ編入されたことにより再度オンベラ・ムポコ州の州都に指定された[6][7]。
ボアリの水力発電所(後述)がバンギの電力を賄っていることから、戦略的価値は高い。2012年から続く内戦では反政府勢力セレカが2013年3月頃に占領し、バンギ攻略の足掛かりとした[8]。2014年1月17日にセレカは撤退し、代わりにアンチ・バラカ(英語版)が占領した[9]。2015年12月5日、政府軍が奪還した[10]。
2020年12月に反政府勢力Coalition des patriotes pour le changementがボアリを攻撃したが、政府軍の反撃を受けて撤退している[11]。
ボアリの滝
街から北へ行ったところにはボアリ滝(フランス語版)というムバリ川の滝が存在する。ボアリ滝は著名な観光地として切手に描かれたこともあるが、内戦によってホテルは2016年時点で廃墟になっている[12]。
滝の付近には水力発電所が相次いで建設されており、バンギへ送電している。ボアリ1水力発電所は滝の下流に建設され、1955年4月15日より運転を開始した。1976年にユーゴスラビアの援助を受けてボアリ2が建設された。1991年3月にボアリ3が滝の上流に建設され、ダム湖(ムバリ湖(フランス語版))が形成された[13]。
脚注
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