ブラン・ニュー・ヘヴィーズ (Brand New Heavies) は、アシッドジャズおよびファンクの音楽グループである。1985年にロンドン郊外のイーリングで結成された。
来歴
ブラン・ニュー・ヘヴィーズは1980年代に、ブラザー・インターナショナル (Brother International) というインストゥルメンタルアシッドジャズグループとして結成された。
彼らは最初のレコード契約の後、ジェームス・ブラウンが彼のシングルのライナーノートで"Minister of New Super Heavy Funk"(新しいスーパーヘビーファンクの大臣)と称されていたことから、ヘビーズという名前を冠し、現在のグループ名となった。[1] ブラン・ニュー・ヘヴィーズとして、彼らはロンドンのクラブシーンで熱烈な支持を得てからすぐに、クラブのレアグルーヴを受け継ぐアシッドジャズミュージシャンとしてクールテンポレコード(英語版)と契約することになった。1990年に、ジェイ・エラ・ルース(Jaye Ella Ruth)をリードボーカルとしてエディ・ピラー(英語版)のアシッドジャズレーベルで初レコーディングを行い、シングル"Got to Give"をクールテンポレコードからリリースしている。
1990年、アシッドジャズレコード(英語版)と契約し、ブラン・ニュー・ヘヴィーズが決定的な賞賛を得ることとなったアルバム ネヴァー・ストップ(邦題)(英語版)[2]をリリースした。次いで、クリサリスレコード(英語版)の一部門と契約すると、[3]アメリカではデリシャス・ヴァイナル(英語版)によって販売されることとなった。そして、デリシャス・ヴァイナルからメジャーデビューしていたエンディア・ ダヴェンポート(英語版)がメンバーとして加わり、彼女をボーカルとしたファーストアルバム「ネヴァー・ストップ」の再版バージョン「ブラン・ニュー・ヘヴィーズ」[4]がリリースされた。シングル"Dream Come True"、"Never Stop"および"Stay This Way"はヨーロッパおよびアメリカでヒットし、後にMTVのヘビーローテーションを見たDouglas Gayetonによってミュージックビデオが作られた。
ニューヨークでのMCサーチ (元3rd Bass) およびア・トライブ・コールド・クエストのQ-ティップとの共演によって、彼らはヒップホップの要素を取り入れることを思いついた。セカンドアルバムHeavy Rhyme Experience, Vol. 1は、ギャング・スターのグールーおよびファーサイドとのコラボレーションを含み、大きな賞賛を得た。この作品では女性ボーカルの曲は含まれなかった。
1994年、Colin LesterとIan McAndrewのWildlife Entertainmentのマネージメントの下、Brother Sisterをリリースした。そして、エンディア・ ダヴェンポートは彼女のソロアルバム(ブラン・ニュー・ヘヴィーズに加入するために先延ばしにしていた)を完成させるため、しばらくブラン・ニュー・ヘヴィーズのボーカルを抜けることとなる。このアルバムには多くのシングルが含まれている。マリア・マルダーの"真夜中のオアシス (Midnight at the Oasis)" をカバーしたものは、USバージョンのアルバムには含まれず、UKでヒットした。
1997年のアルバムShelterでは、サイーダ・ギャレットがメンバーに加わった。このアルバムには、ジェームス・テイラーのヒット作であるキャロル・キング作曲の"You've Got a Friend"も含まれているが、この曲もまたUSバージョンのアルバムには含まれなかった。このアルバムにはヒットシングル"Sometimes"も含まれている。"Sometimes"のリミックスはQ-ティップがラッパーとして参加している。
2000年、ブラン・ニュー・ヘヴィーズはベストアルバムTrunk Funk - The Best of The Brand New Heaviesをリリースした。このアルバムでは、カーリーン・アンダーソンがいくつかの新しくレコーディングされた曲のボーカルを務めている。2003年には様々なボーカリストを迎えた日本限定アルバムWe Won't Stopを、2004年にはイギリスの歌手ニコール・ルッソをボーカルとして迎えたAllaboutthefunkをリリースした。
2006年4月、ブラン・ニュー・ヘヴィーズは再びエンディア・ ダヴェンポートをボーカルに迎え、以前のDelicious Vinylレーベルへ移籍した。ニューアルバムGet Used to Itは2006年6月27日にスターバックスとCDショップから販売している。このアルバムはニューヨークとロンドンでレコーディングされ、リードシングル"I Don't Know Why (I Love You)" が3月初旬にリリースされた。このシングルは、少ししてからTom Moultonにリミックスを依頼してTom Moultonミックス版がリリースされた。同年、"Jump 'N' Move"が2006年のCGアニメフィーチャー映画ハッピー フィートのサウンドトラックおよび2004'年のゲームNBA Live 2005のサウンドトラックとして使われた。2006年の終わりにはツアーライブを行った。
2009年10月、ブラン・ニュー・ヘヴィーズはライブアルバムLive In Londonをリリースし、2010-2011年に2つのニューアルバムをリリースする計画を発表した。1つ目の"Heavy Rhyme Experience Vol. 2"は1992年の"Heavy Rhyme Experience Vol. 1"の続編となる予定である。Dizzee RascalとRoots Manuvaがこのプロジェクトに参加すると噂されている。2つ目のアルバムは、2006年の"Get Used To It"に続くエンディア・ ダヴェンポートがボーカルのものとなる予定である。これらのアルバムの正式な発売日は未定である。
メンバー
ディスコグラフィ
スタジオアルバム
ライブ、リミックス、コンピレーションアルバム
シングル
- 1988: "Got to Give"
- 1990: "Dream Come True (Brand New Mix)" (Acid Jazz; 2年後にリリースされたシングルからの別バージョン)
- 1991: "Never Stop" (UKチャート 43位)
- 1991: "Stay This Way" (UK #24)
- 1992: "Dream Come True '92" (UK #24)
- 1992: "Ultimate Trunk Funk EP" (UK #19) (Never Stop/ Stay This Way/Mr. Tanaka/Don't Let It Go...)
- 1992: "Don't Let It Go to Your Head" (UK #24)
- 1992: "Stay This Way" (UK #40)
- 1992: "Bonafied Funk/Death Threat"
- 1994: "Dream on Dreamer" (UK #15)
- 1994: "Back to Love" (UK #23)
- 1994: "Midnight at the Oasis" (UK #13)
- 1994: "Spend Some Time" (UK #26)
- 1994: "Brother Sister"
- 1995: "Close to You" (UK #38)
- 1995: "Mind Trips"
- 1996: "World Keeps Spinning" (好きと言えなくてサウンドトラックより)
- 1997: "Sometimes" (UK #11)
- 1997: "You Are the Universe" (UK #21)
- 1997: "You've Got a Friend" (UK #9)
- 1997: "Shelter" (UK #31)
- 1997: "Top 5 Heavy Hits"
- 1997: "You Can Do It"
- 1999: "Saturday Nite" (UK #35)
- 1999: "Apparently Nothing" (UK #32)
- 2000: "Worst Case Scenario/Saturday Nite (Jay Dee Remix)" (Split EP with Fat Lip)
- 2003: "What Do You Take Me For" (Flower Records)
- 2004: "Boogie" (OneTwo Records/Edel Records, UK #66)
- 2005: "Can We/Sometimes (Bullseye Remixes)" (Split EP with SWV)
- 2005: "Surrender" (OneTwo Records)
- 2006: "Get Used to It"
- 2006: "I Don't Know Why (I Love You)"
- 2009: "C'est Magnifique"
[5]
脚注
- ^ Interview with Jon Scragg, Jazz FM 102.2 (London), 22 October 2004.
- ^ ポリスター版(規格品番:PSCW-1074、1991年発売)
- ^ Hammer, Steve. “Interview: Simon Bartholomew”. 2006年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年12月4日閲覧。
- ^ ポニーキャニオン版(規格品番:PCCY-00715、1995年発売、)
- ^ Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. pp. 75–76. ISBN 1-904994-10-5
外部リンク