ビュル・オジエ (Bulle Ogier, 1939年8月9日 - ) は、フランスの女優。日本ではビュル・オジェとも表記されがち[1]。これまでに100本以上の作品に出演している[2]。
来歴
1939年8月9日、ブローニュ=ビヤンクールでマリー=フランス・ティエランとして生まれる[3]。1960年代初めに演出家のマルク'Oと出会い[3]、舞台女優として活動する[3]。
1968年、マルク'Oが自身の舞台を映画化した『アイドルたち』の主演に起用され[4]、長編映画デビュー[5]。
翌1969年にはジャック・リヴェットの大作『狂気の愛』に主演[6]。以後、リヴェットの作品の常連となる[5]。
1971年に出演したアラン・タネールの『サラマンドル』での演技が高く評価され[5]、全米映画批評家協会女優賞にノミネートされた[7]。翌1972年にはルイス・ブニュエルの『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』に出演[8]。1974年にはリヴェットの『セリーヌとジュリーは舟でゆく』の脚本を共同で執筆[9]。1981年にはリヴェットの『北の橋』で娘のパスカル・オジエと共演した[10]。
1991年、グザヴィエ・ボーヴォワの『Nord』に出演し[11]、翌1992年にヨーロッパ映画賞の助演女優賞にノミネートされた[12]。1994年には『だれも私を愛さない!』の演技でロカルノ国際映画祭特別賞を受賞した[13]。1999年に出演した『エステサロン/ヴィーナス・ビューティ』では[14]、翌2000年のセザール賞で助演女優賞にノミネートされた[15]。
2006年にはマノエル・ド・オリヴェイラがルイス・ブニュエルの『昼顔』(1966年)の続編として製作した『夜顔』に出演し[16]、カトリーヌ・ドヌーヴが演じた役を務めた[5]。同年、モントリオール世界映画祭でアメリカ特別大賞を受賞した[17]。
2015年、『Boomerang』で5年ぶりに長編劇映画に出演した[18]。
一方で、舞台女優としても活動を続けており、マルグリット・デュラス作品や、クロード・レジ、パトリス・シェロー、リュック・ボンディらが演出した話題作に出演。2017年2月にはオデオン座制作の新作二人舞台「Un amour impossible」(クリスティーヌ・アンゴの同名小説の舞台化/セリー・ポト演出)でマリア・ド・メデイルシュと共演する。
私生活
18歳の時にビーチで出会ったミュージシャンと結婚[5]。娘のパスカルが生まれるが、2年後に離婚[5]。パスカルはその後女優になるが、1984年に25歳で死去する[19]。その後、映画監督のバルベ・シュローデルと再婚した[20]。
主な出演作品
脚注
外部リンク
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