「ビッグ・イエロー・タクシー」(Big Yellow Taxi)は、ジョニ・ミッチェルが作詞作曲し1970年に発表した楽曲。
概要
環境問題をテーマにした作品である。1969年11月29日にマサチューセッツ州ウースターで行ったコンサートでミッチェルは次のように述べている[3][4]。
2週間前
ハワイに行きました。ハワイに行ったのは初めてで、できたら島をもっと見たかったのだけれど、なんだかがっかりして実は2日間しかいませんでした。夜の11時に着いて、翌朝窓に向かって走り、カーテンをさっと引いたら案の定そこは天国でした。生い茂った緑の丘。すりばち山がそびえ、鳥たちは低く飛び回り、
インドハッカが至るところにいた。ところがその真ん中に位置していたのが巨大な駐車場だった。それで私はロックンロール調のこの曲を書いたんです。その出来事を記念するために。
レコーディングはロサンゼルスのA&Mスタジオで行われた[5]。1970年4月発売の3枚目のアルバム『レディズ・オブ・ザ・キャニオン』に収録され、同じ月にシングルA面曲として発表された。B面は「ウッドストック」[1]。
ミッチェル自身が吹き込んだ曲としては最初にヒットしたシングルとなった。ビルボード・Hot 100では67位を記録。その他のチャートでは、ビルボードのイージーリスニングチャートで33位、カナダで14位、オーストラリアで6位、イギリスで11位、オランダで19位を記録した。
別バージョンは以下のとおり。
カバー・バージョン
- ザ・ネイバーフッド - 1970年のシングル。全米29位を記録。
- ジョー・ダッサン - 1970年のアルバム『Joe Dassin』に収録。クロード・レメズルが書いたフランス語詞のバージョン。タイトルは「Le grand parking」。
- ベッツィ&クリス - 1971年のアルバム『フォーク・アルバム第2集』に収録[10]。
- ディック・ハイマン - 1971年のアルバム『The Sensuous Piano of Dick Hyman』に収録
- ボブ・ディラン - 1973年のアルバム『ディラン』に収録。ディランはオリジナルの歌詞の「A big yellow taxi took away my old man」を「A big yellow bulldozer took away the house and land」と変えて歌っている[11]。
- 五輪真弓 - 1975年のライブ・アルバム『The Show "Best Concert Album '75"』に収録。
- フルーク - 1990年のシングル「ジョニ/タクシー」でサンプリング。
- ピンヘッド・ガンパウダー - 1992年のEP「Fahizah」に収録。
- エイミー・グラント - 1994年のアルバム『House of Love』に収録。
- カウンティング・クロウズ - 2002年のアルバム『Hard Candy』に収録。ヴァネッサ・カールトンがバッキング・ボーカルで参加している。
- 櫛引彩香 - 2002年のアルバム『essential』に収録。
- オセロケッツ - 2003年のアルバム『OUT OF BOUNDS Vol.1』に収録。
- ハイアニス・サウンド - 2006年のアルバム『Route 6』に収録。
- J-Min - 2007年のアルバム『ころがる林檎』に収録。
- ネーナ - 2007年のアルバム『Cover Me』に収録。
- 羊毛とおはな - 2009年のアルバム『LIVE IN LIVING '09』に収録。
- スーザン・ウォン - 2010年のアルバム『ステップ・イントゥ・マイ・ドリーム』に収録。
- KAI - 2010年のアルバム『Feelin' This Way』に収録。
- サラ・マッケンジー - 2012年のアルバム『Close Your Eyes』に収録。
- 露崎春女 - 2016年のアルバム『ONE VOICE II』に収録。
- シェリル・ベイカー - 2017年のアルバム『Cheryl Sings Joni』に収録。
- ジェシカ・モラスキー - 2017年のアルバム『Portraits of Joni』に収録[12]。
サンプリング
脚注