ノジスミレ
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市街地の駐車場で 4月上旬
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分類(APG IV)
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学名
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Viola yedoensis Makino (1912) var. yedoensis[1]
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シノニム
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- Viola alisoviana Kiss. (1921)[2]
- Viola philippica auct. non Cav. (1801)[3]
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和名
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ノジスミレ(野路菫)[4]
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変種
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- リュウキュウコスミレ V. y. var. pseudojaponica
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ノジスミレ(野路菫、Viola yedoensis[5])は、スミレ科スミレ属の多年草。日当たりのよい道端などに生える、日本では比較的普通に見られる野草である。
スミレViola mandshuricaによく似る。
特徴
スミレ(Viola mandshurica)によく似た濃紫色の花をつけるが、より素朴な感じがする。またスミレよりもやや花期が早く、香りが強いのも見分けるときのポイントになる。生育地はアリアケスミレと同じように、低地の人里周辺に限られ、山のなかや高原などで見かけることはまずない。田畑の周辺など日当たりのよい乾き気味の環境を好む。秋田県を北限に屋久島まで分布する。スミレに比べると草丈が伸びず、4~8cmにしかならない。花期の葉は長さ3~6cmの細長いへら形~長披針形で葉のふちが波打って見える。花はスミレよりもやや青みの強い濃紫色で、直径1.5cm前後になり、花弁のふちが波打つ。側弁はふつう無毛。花が白色のものをシロノジスミレという。花期は3月~5月。
分布と生育環境
本州の秋田県以南、四国、九州(屋久島以北)に分布し、路傍や駐車場など人家近くに生育する[6]。朝鮮半島、中国大陸中部にもあるとされるが、検討を要するという[6]。
名前の由来
和名のノジスミレは「野路菫」の意で、乾燥ぎみの路傍や野原などでみられることからいう[7]。
種小名(種形容語)yedoensis は、「江戸の」の意味[8]。
ギャラリー
品種、交雑種
- シロノジスミレ Viola yedoensis Makino f. albescens (Taken.) Hiyama ex F.Maek. - 白花品種[6]。
- オトコノジスミレ Viola yedoensis Makino f. barbata Hiyama - 側弁基部に毛があるもの[6]。
- ケナシノジスミレ Viola yedoensis Makino f. glaberrima F.Maek. - 植物体全体に毛がないもの[6]。鹿児島県や八丈島など、暖かい地方で見られる。
- キレバノジスミレ Viola eizanensis Makino × V. yedoensis Makino - エイザンスミレとノジスミレの交雑種[9]。
変種
脚注
参考文献
関連項目
ウィキスピーシーズに
ノジスミレに関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、
ノジスミレに関連するメディアがあります。
外部リンク