ドンフアン池(ドンフアンいけ、Don Juan Pond)は南極ビクトリアランド、ライト谷南枝の西端部(バンダ湖の西およそ 9 キロメートル)にある、小さくてしかも非常に浅い湖沼である。南側をアズガルド山脈、北側をダイス峠(コル)に囲まれている。西端には小さな支流と岩石氷河と呼ばれる特徴的な地形がみられる。塩分濃度は 40% を超え、これは判明している限り地球上の水体のなかで最も高い[1][2]。ドンファン池、ドンフアン湖、ドンファン湖などとも呼ばれる。
人が訪れたのは1961年であり、池の調査団を輸送した二人のヘリコプター操縦士ドン・ロー中尉(Lt Don Roe)とジョン・ヒッキー中尉(Lt John Hickey)にちなんで命名された(Juanは英語のJohnに対応するスペイン語名である)。発見時、池の水温は摂氏マイナス30度だったが凍っていなかったという。
山県登,鳥居鉄也,村田貞雄. “Report of the Japanese summer parties in Dry Valleys, Victoria Land, 1963–65; V – Chemical composition of lake waters(英文)”. Antarctic Record29: 53–75.