テガタゴケ (Ptilidium pulcherrimum )は、ウロコゴケ目 (分類によってはテガタゴケ目とする)テガタゴケ科 の苔類 。
分布
日本 、中国 、シベリア 、ヨーロッパ 、北米 などに分布する[ 1] 。高山帯または亜高山帯の針葉樹の樹皮などに生育する[ 1] 。本種は主に樹皮の上で生育する数少ない苔類であり、同属の種であるケテガタゴケ でもそのような特徴はみられない[ 2] 。好んで利用する樹種はカバノキ属 、ビャクシン属 、ヤナギ属 等様々である[ 2] 。
特徴
胞子体
茎は黄緑色または赤みがかった緑色で[ 2] 、長さ約3cm、不規則に分枝する[ 1] 。葉は深く4裂し、各裂片の側面には長毛がある[ 1] 。葉の長さは最大1.4mm、葉の幅は最大で1.8mmほどである[ 2] 。雄花は茎の先につくが[ 1] 、胞子体をつけることは稀である[ 2] 。
テガタゴケは葉緑体 の全ゲノム が解読されており、その長さは約119kbp である[ 3] 。
類似種
同属のケテガタゴケ やカリフォルニアテガタゴケ に類似するが、この2種では腹葉の葉身が平坦であるのに対し、テガタゴケは腹葉の葉身が膨らむことで区別できる[ 1] 。
脚注
参考文献
ウィキメディア・コモンズには、
テガタゴケ に関連するメディアがあります。
Ian D.M. Atherton, Sam D. S. Bosanquet, Mark Llawley (2010) Mosses and Liverworts of Britain and Ireland: A Field Guide. British Bryological Society ISBN 978-0-95613101-0