ゼナイード=レティシア=ジュリー・ボナパルト(Zénaïde-Laetizia-Julie Bonaparte、1801年7月8日 - 1854年8月8日)は、ボナパルト家の一員。ジョセフ・ボナパルトとジュリー・クラリーの次女。妹にシャルロット・ボナパルトがいる。
概要
叔父ナポレオン・ボナパルトの栄達とともに称号が与えられ、1804年には「フランスのプリンセス」(princesse française)およびアルテス・アンペリアル(altesse impériale)の称号、1808年に父ジョセフがスペイン王となると「スペインのインファンタ」および「アストゥリアス女公」となった。
1822年、叔父リュシアン・ボナパルトの息子で従弟にあたるシャルル・リュシアン・ボナパルトと結婚した。著名な鳥類学者でもあった夫シャルル・リュシアンは、ハト科の一群を新たな属として記載する際に妻に献名してZenaida(和名はハジロバト属)とした。画家ジャック=ルイ・ダヴィッドは、1821年にブリュッセル滞在中のゼナイードと彼女の妹シャルロットの肖像画を描いた。彼女はローマのヴィッラ・ボナパルト内に、父ジョセフから与えられたダヴィッド画の『アルプスを越えるナポレオン』(Bonaparte franchissant le Grand-Saint-Bernard)を含むコレクションを所有していた[1]。
子女
- ジョセフ・リュシアン(1824年 - 1865年)
- アレクサンドリーヌ(1826年 - 1828年)
- リュシアン・ルイ(1828年 - 1895年) - 枢機卿
- ジュリー(1830年 - 1900年)
- シャルロット(1832年 - 1901年)
- レオニー(1833年 - 1839年)
- マリー・デジレ(1835年 - 1890年)
- オギュスタ(1836年 - 1900年)
- ナポレオン・シャルル(1839年 - 1899年)
- バティルド(1840年 - 1861年)
- アルベルティーヌ(1842年 - 1842年)
- シャルル・アルベール(1843年 - 1847年)
脚注
- ^ Georges Lafenestre, Eugène Richtenberger (1905), Rome les musées, les collections particulières, les palais, p. 271 : « La réplique de la Villa Bonaparte est vraisemblablement celle que David avait peinte pour Charles IV roi d'Espagne ».