セーレン・セーレンセン(Søren Peter Lauritz Sørensen、1868年1月9日 - 1939年2月12日)はHavrebjerg生まれのデンマークの化学者。酸性度の指標として水素イオン指数(pH)の概念を導入した。
生涯
コペンハーゲン大学で学位取得。1901年から1938年まで、ヨハン・ケルダール(英語版)の後任としてコペンハーゲンのカールスバーグ研究所(英語版)の化学部門の部門長を務めた[1]。
カールスバーグ研究所では、イオン濃度がタンパク質へ与える影響について研究し[2]、水素イオンの濃度が特に重要であることを突き止め、1909年にpHの概念を考案した[3]。
pHの概念について初めて記した論文では、酸性度を測定する2つの新しい方法についても記述している[4]。1つ目の方法は電極を用いるもので、2つ目は指示薬の色によるものである。前者の方法で、1937年に世界で最初のpHメーターが製造された。なお、この論文では、記号にはpHを用いた[5]。
脚注
- ^ “Sørensen, Søren Peter Lauritz (1868-1939)”. 100 Distinguished European Chemists. European Association for Chemical and Molecular Sciences. 2006年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月9日閲覧。
- ^ “Søren Sørenson”. Chemical Achievers - The Human Face of the Chemical Science. Chemical Heritage Foundation. 2007年1月9日閲覧。
- ^ Alberty, Robert; Silbey, Robert (1996). Physical Chemistry (second edition ed.). John Wiley & Sons, Inc.. pp. p. 244. ISBN 0-471-10428-0
- ^ Nielsen, Anita Kildebæk (2001年). “S.P.L. Sørensen” (Danish). Biokemisk forening. 2007年1月9日閲覧。
- ^ Sørensen, S. P. L. (1909). “Enzymstudien. II: Mitteilung. Über die Messung und die Bedeutung der Wasserstoffionenkoncentration bei enzymatischen Prozessen” (German). Biochemische Zeitschrift 21: 131–304.